忘れられた村
※あなたの閲覧履歴に同一テキストが存在します。
昨日の記事を公開してから、
予想以上の反応がありました。
メール、DM、コメント――。
その中に、少し気になる内容がいくつかありました。
ある読者の方が送ってくださった文章を、一部抜粋して紹介します。
「更級村、という場所をご存じですか?
もう地図には載っていませんが、祖母が昔そのあたりに住んでいたそうです。
“名前を忘れる祭り”というものがあった、と聞きました。
夜になると、村の全員が名前を隠す。
呼ばれた人だけが翌朝いなくなる――そんな話です。」
この「更級村」という言葉を、
検索しても、やはり何も出てきませんでした。
でも、奇妙なことに、
「更級郷土史」「更級霊場」「更級口承伝」など、
関連しそうなサイトのいくつかがアクセス不能になっています。
ページタイトルだけは残っている。
キャッシュにも、アーカイブにも。
けれど中身はすべて、
「404 Not Found」か、
もしくは文字化けしたページがちらつくだけです。
夜、もう一度「Memoly」を開いてみました。
最近は夢の記録を取るために、寝る前にアプリを開くのが習慣になっています。
画面に小さく通知が出ていました。
新しい夢の記録が共有されました。
タイトル:縺オ縺励>縺ィ縺悟ョ√〒縺吶°
……やっぱり、文字化け。
開くと、白い画面に一行だけ文字がありました。
「呼ばれたら、忘れなさい」
この言葉を読んだ瞬間、
なぜか“懐かしい”と感じました。
思い出せないけれど、知っている気がする。
忘れていたのではなく――忘れるように教えられていたような。
深夜、ひとつのメールが届きました。
件名は「封印のこと」。
本文には、短くこう書かれていました。
「記憶を分けることで、封印が保たれる。
あなたが書き、誰かが読むことで、
それはまた薄まる。
だから、この話をやめないで。」
……誰からのメールなのか、送信元は表示されませんでした。
ただ、受信日時は――午前2時41分。
[System Notice] 記録照合中:夢と現実の境界が曖昧です。




