強くなりたい理由
次くらいで世界観を固めたいです。読みずらい文章だと思いますができればお付き合い願います。
己を守るため強くなるそう決心し、己を鍛え始めた。傭兵の訓練場に頭を下げ、訓練に入れてもらえるようになった。最初は雑用や荷物持ちから始め、体を鍛えた。時間があれば体を鍛え、体は休まることを知らずにいた。強くなりたいそういう思いで毎日を過ごして半年が経ち、基礎が完成した。その後剣を学び、交えることで体は傷だらけになっていった。その頃にはただ己を守るため強くなろうとしたことよりも、ただ貪欲に強くなりたいと思うようになっていった。そのような日々が続き、ふと風の噂で街の外れにある山の中、その頂上に武を極めた仙人が住んでいるという事を聞いた。山の中には凶悪な魔物が住んでおり、誰も近づきたがらないとても人が住める場所ではないと、同じ訓練生達で話していたが、鍛えていくと自分の限界が見えてきた。(俺はこんなものではない、もっと強くなりたい)そういった思いが脳を支配していった。伸び悩む自分自身に焦りを感じ、外れの山に登ることにした。山道は険しくとても人が住める場所ではなかった。(こんなところに人がいるのか)そう思いながら山道を登っている時、ふと嫌な気配を感じた。前方には周りの木々と同じほどの体格をしたひとつ目の巨人が、こちらを見ていることに気づいた。体は硬直し、恐怖で動けずにいた。(動け、動かなければ死ぬ)そう考え、硬くなった手足を強引に動かして山頂へ向かう。後ろからドスン、ドスンと、こちらに近づいてくる巨人の音が聞こえる。恐怖から何も考えられず、ただ走り続けた。後ろを振り返らず走り続け、山頂付近に到達した時、後ろでなっていた足音が消えていることに気づいた、どうやらある地点からこちらへ向かってこなくなるらしい。(山頂にあの化け物が恐れるようなものが住んでいるのか?)恐る恐る山頂を目指す、するとひらけた場所に出た。そこには木造の小屋があり、その横には先ほどいた化け物の生首が置かれていた。心臓がバクバクと鼓動を早めていることがわかる。小屋のドアに手をかける。そこには、しわしわの白髪の老人が1人編み物をしていた。俺は目の前の光景に驚き、言葉を失っていた。老人はゆっくりと振り返り「こんな山頂まで何の用だ」そう口を開いた。恐る恐る口を開き「武を極めたものが居ると聞き、修行をつけてもらいにきました」そういうと老人は言った。「無理だ。お前の目は殺気に溢れておる、そんなものの師などになれるか」(だがここまで来て帰るわけにはいかない。)「お願いします。強くなりたいんです。」「なぜ強くなりたい?」(何故?なぜ強くなろうと思ったのだろう?)「暗殺者の魔法に頼らず自分の身を守るためです。」「違うな、お前の目は殺気で溢れておる。そんなものの使う魔法はどんなものであっても、人殺しの道具に変わる。暗殺者の魔法がなぜそう呼ばれているか知っておるか?」「何故です?」「ただ暗殺者の多くがその魔法を使っていたからよ。暗殺者が別の魔法を多く使っておればそれがそう呼ばれただろうよ。物は使いよう、包丁も使い方を変えれば料理道具にも殺しの道具にもなるただそれだけだ」老人の目は冷たくこちらを見ている「お前が学んだ剣術もいわば殺しの道具だ、己の身を守りたいなら己の全てを使えばいい、話は終わりだ。」そう告げると老人は編み物を始めた。(俺はなんで強くなりたかったんだろう)そう過去の記憶を思い返す。幼い時自分の力加減を知らず友達に大怪我を負わせたことがあった。それから知らず知らずのうちに自分が怖くなっていた。
だが訓練を重ねることで自分を知り、力の尺度がわかるようになっていった。だがどんどん強くなる力に知らず知らずリミッターをかけていた。(俺が強くなりたい理由)「俺が...強くなりたい理由は...」「自分を知り...自分を制して...好きになりたいから」老人が少し口角を上げ、応える。「己を好きになりたいとな、それがお前の答えか。面白い、鍛えてやっても良いぞ。」老人は続けて言う「だがわしの弟子になるということは、命すら厭わないということ。それでもやるか?」俺は間髪入れず答えた。「もちろんです」老人は笑顔で答えた「やる気十分、鍛えてやろう、お前名は?」「桜井忍と申します」「わしは才蔵と申す。わしのことは師とよべ」
こうして才蔵師匠による修行が始まった。