第二話:リーチを超えて、ジャックポット
「うおおおおおおッ!!」
繁華街の交差点。銀の装甲に包まれた俺は、肩から放たれるパチンコ玉を連射しながら、暴れる巨大な敵――“リーチギア”に向かって駆け出した。
相手は、人型の機械兵。顔にはデジタルリールのようなスクリーンがあり、「CHANCE」「激アツ」「ハズレ」と目まぐるしく表示が変化している。両腕はリール状のローラーで、周囲の建物を片っ端から破壊していく。
「ジャックポット・ノーマル、いけるか――!」
俺は地面を蹴り、玉の弾道を跳ね返すように滑り込みながら接近した。
「よし……カウンターだ!」
敵がローラーを振り下ろしてきた瞬間、俺は腰をひねり、右肩から玉を発射!
「リーチショット!」
直撃。敵のリールスクリーンが一瞬バグる。が、すぐに「継続」と表示され、背中の排出口から次のリールパーツが出現。なんと、“上乗せ演出”だ。
「マジかよ……おかわりか!」
ドゴォッ!
今度は爆発的なエネルギーをまとったラッシュパンチ。間一髪でガードするも、全身がギシリと軋んだ。
「普通にやっても勝てねぇな……」
そのとき、ラックドライバーのリールスロットが光り出した。
《ラッシュチャンス発生――回せ!》
「来たか……」
俺は右腰に装填された“リールコア”を引き抜き、スロットにセット。
「ラッシュモード、行くぞ……!」
ガチャン――!
《オールリール回転! 激アツ確定!》
ドギュルルルル……チーン!
リールに揃ったのは「7」「7」「7」。黄金のエネルギーが俺の全身を覆っていく。
「ジャックポット・ラッシュモード――!」
装甲が一瞬で変化。全身が紅蓮の炎のように輝き、肩と両腕のスロットが回転を始める。スピード、火力、演出――すべてが三倍に跳ね上がる。
「必殺技、行くぜ……!」
全スロットが発光し、リールの音とともに必殺モードが起動。
《フィーバー・バースト!》
「うおおおおッッ!!」
俺は上空へ跳躍し、全スロットから巨大な玉を一斉発射! 放たれた玉が光の弾丸となり、リーチギアを一撃で貫いた。
敵のスクリーンに「超激アツ」の文字が点滅――そして、大爆発。
バァァァァン!!!
吹き飛んだ破片の中、俺は着地し、変身を解除。煙の中に立ち尽くしながら、息を吐く。
「運だけじゃ、勝てねぇ……でも、運を呼び寄せる覚悟ならある」
その夜、廃ビルの屋上で、一人の男がその戦いを見下ろしていた。
「面白い……仮面ライダー・ジャックポット、か」
男は燕尾服を着たマジシャン風。仮面の下で口元を歪ませる。
「次は、私の“演出”で楽しませてやろう――」
闇に溶けるその男の名は、「エンシュツシ」。テンカイの幹部の一人。
次回:「演出師の罠」――騙し、誘導し、翻弄する“スーパーリーチ”の魔術師がレイを挑発する。勝負の行方は、確率か、それとも覚悟か!?