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そして覇者になる ~織田信長の物語~  作者: ノーネアユミ
第二章 美濃攻略編

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稲葉山城、陥落

ちょびっと加筆しました。

 信長軍は美濃と北伊勢、二ヶ国を同時に攻略することになってしまった。



先鋒(せんぽう)は誰に任せるか。滝川が伊勢出身だったか)


 滝川一益は昔からの家臣ではないが、器用な男で何を命じてもそつなくこなす。


 そして制圧を命じられた長嶋や桑名は長良川の河口である。



 真っ平らなのだ!

 美濃に比べたらすっごく攻めやすい!



 滝川は期待以上の成果を上げた、長嶋・桑名を武力と知力で制圧する。

 


 信長が二万の軍勢を率いて伊勢に進むと、一帯の勢力が次々に降伏した。


 それでも立ち向かう敵の城には火を放つ。

 敵は右往左往した。

「城を攻めるには火攻めが一番じゃ!」


 快進撃に信長はカラカラ笑う。

「やはり勝負がすぐに決まるのはゆかいじゃ」


 


 その最中に吉報がもたらされた。

「殿、稲葉山の三家老がこちらに下りました!」

「まことか、良し! 皆の者すぐに戻るぞ」


 落とした城を滝川に任せ信長は軍を北に向ける。




「誰が下った」

「は、安藤伊賀守に稲葉伊代守と氏家卜全殿で、今は人質を受け取りに向かっている最中です」


(これで斎藤家にのこる老臣は長井隼人守だけじゃ)

 信長はすぐに攻勢をかけると決断した。


 稲葉山は規模が大きい。


 信長は稲葉山の西南に位置する瑞龍寺(ずいりゅうじ)を攻めた。

 一気に駆け上らせたから、敵の準備が整う前に寺町への放火も済む。

 風の強い日だったので、火攻めは良く効いた。


 信長は山の別峰を見上げる。やはり敵は援軍を出せないようだ。



「殿、美濃の家老集が参りました」

 翌日に瑞龍寺を鹿垣で囲んでいると、調略に応じた家老たちが人質と共にやって来た。


「安藤伊賀守にござる、上総介(かずさのすけ)(信長)様にご挨拶を申し上げます」

「うむ、よろしく頼む」


「しかしもう瑞龍寺を落としなさるとは、お早い」

「そなたらが協力してくれれば、龍興もこちらまでは手を回せまいからな」


 美濃三家老は息を飲んだ。



 家老が三人も裏切り、出城の瑞龍寺まで奪われれば、龍興の勝ち目はなくなる。


 龍興は長良川を下って逃げた。

 



 永禄十年八月十五日、稲葉山城は信長の手に落ちる。



伊勢攻めの部分は水上千年様の「『勢州軍記』読もうぜ!」を参考にしております。

 

二章のクライマックスにしては切れが悪いのですが、信長はじっくり腰をすえてくれないので。

まぁだから短期間で畿内を制したのでしょうし、文句も言えませんね(-_-;)


ただ伊勢攻めと稲葉山城攻めの日程があまりに近いので、どちらかが日付を間違っていると思います。


次回、美濃攻略編最終回です!


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