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そして覇者になる ~織田信長の物語~  作者: ノーネアユミ
第一章 桶狭間編

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39/61

38 桶狭間の戦い 前

 信長軍は中島から出撃(しゅつげき)した。


 雨はまだ()っている。が、風向(かざむ)きは幸運にも西から東に()く。


 つまり東から西に()める今川兵の顔には雨がもろにかかる。

 織田兵は視界(しかい)(さえぎ)られた敵を楽に蹴散(けち)らせた。



 川ぞいを進んでいくと目の前のが真っ白になり同時にドカンッと衝撃(しょうげき)音が(ひび)いた。


 東の山に雷が落ちたのだ。

 大木がメリメリと倒れる。


稲妻(いなずま)が敵の沓掛(くつかけ)に落ちたぞ! この(いくさ)熱田神宮(あつたじんぐう)神戦(かみいくさ)じゃ」


 間髪(かんぱつ)を入れず信長は(さけ)ぶ。

 落雷(らくらい)にひるんだ兵もいたけど、大声に勇気を取り戻す。



         *


 時間を少し戻してこちら今川方。

 

 桶狭間(おけはざま)の丘に陣取(じんど)った今川義元(いまがわよしもと)上機嫌(じょうきげん)だった。


挿絵(By みてみん)


 大高(おおたか)城には兵糧(ひょうろう)無事(ぶじ)入り敵の(とりで)は二つも落とせた。

 今のところ目立(めだ)った損害(そんがい)も出ていない。


 義元は部下をねぎらうために(うたい)を歌う。


 そうこうしている内に川に(はさ)まれた砦から三百ほど敵がくり出して来る。

迎撃(げいげき)などいくらでもできるわ}


 義元は丘の上から兵を動かす。待っていれば敵武将(てきぶしょう)()ち取った知らせが次々(つぎつぎ)(とど)く。


()し良し満足じゃ。我が矛先(ほこさき)天魔鬼神(てんまきしん)(ふせ)げまい」


 そこに雨が()って来た。(かみなり)()りだす。


「高い場所は危険にござる。しばし陣の位置を下げましょう」


 家臣にうなずき本陣は山際に移す。


 いきなり、ドン!!! ッと耳を引き()くような音と共に視界(しかい)は白に()められた。


「ふう‥落ちたようじゃな。下りておいて良かった」


 突然の落雷に今川軍も(きも)をつぶした。


 どしゃ降りの雨に体は冷えてしまったが、稲妻に直撃(ちょくげき)されるよりはマシだと思いなおした。


 

 しかし大雨による視界の悪化(あっか)と本陣の移動にかかった時間のロスにより、今川軍は敵軍の前進(ぜんしん)見逃(みの)す。



敵襲(てきしゅう)! 数千から二千! 距離(きょり)およそ五(ちょう)!」


 見張(みは)りが知らせる。

 本隊全体に緊張(きんちょう)が走る。


「かなりの数に近寄(ちかよ)られたようじゃ。みなの者陣を(ととの)えよ」


 この時点ではまだ義元は落ち着いていた。


 千人以上の集団はそう速く動けない。

 五百メートル以上の距離があいているのだ、まだ間に合う、と。


 

 しかし織田軍の速度は義元の予想をはるかに越える。


 今川義元の歴戦(れきせん)の経験こそが、この(たび)の判断を(あやま)らせたのだ。


雷の影響で本陣を移すエピソードは

名古屋市のHPに載っていました。


出典は不明ですが、十分にありえます。



小ネタですが、織田軍が桶狭間山と呼んでいるのに対して

今川方では丘と呼ばせています。


濃尾平野から来た軍と

富士山の麓からやって来た軍では

見方が違うと思いました。

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