31 決戦前夜・前
日が暮れる。
知らされるのは悪い情報ばかり。
「大高城に敵が兵糧を入れました」
「別動隊か」
「南より松平の兵、約千人と佐久間様からです」
これで本隊到着前に大高城を落とす計画は白紙になる。
(大高と‥鳴海の城があれば大軍とも渡り合えるだろうが)
やはり籠城かとさわぐ中、信長は手を上げる。
「皆の者、下がれ」
予想外の命令に広間にいる者の目がキョトンとした。
「しかしまだ何も決まっておりませぬ」
「もう夜じゃ、帰れ」
あっけに取られる家臣たちを置きざりにして信長は自室に戻って行く。
「そうか、あの殿でも知恵が出ぬのか」
今まで何度もピンチにおちいって、それでもあきらめず、家臣を振り回しながらもなんとか解決してきた主君が、何も言わなくなったのだ。
「今回はさすがに無理なのだな」
柴田権六も丹羽五郎左衛門も平手甚左衛門も落胆しながら帰宅する。
しかし信長はあきらめてはいなかった。
(大勢では考えもまとまらぬ)
みんなで相談することは一見すぐれている。
しかし議論する人数が増えれば、かかる時間も増える。
時間に限りがある時はさけなくてはいけない。
危機的な状況においてはリーダー一人の決断が必要だった。
そのことを教わっていたかどうかは分からない。とにかく、信長は一人で考えることを選んだのだ。
本能的に判断したのだろう。
丹羽五郎左衛門→丹羽長秀
平手甚左衛門→平手政秀の息子 汎秀
とりあえずこの時点で清州城にいそうな
家臣を出しただけです。
佐久間さんとか佐々さんは砦につめています。
大高城に入った松平さんの説明は‥しなくても
良いですよね。
戦闘についての考え方は塩野七生さんの
著書を参考にしています。
私の文章が簡単すぎる方はぜひ読んで見て
下さい!




