17 清州
気温の変化で体がぐったりします。
HP減るとやる気がでません。
清州城には守護の斯波氏と守護代の織田大和守がいた。
斯波氏に実権はないに等しいけれど、形式的には尾張の主。
その斯波氏と織田大和守が協力していたら信長に勝ち目はない。
(上手く引き離せれば‥)
斯波氏の勢力を何とか味方につけて、大和守家を弱体化できないかと信長は策を練る。
しかし、その守護が殺されてしまう。
ニュースはすぐに信長に伝えられた。
だって殺された守護の息子、斯波義銀は一目散に那古野に逃げて来たのだから。
「我らが狩りに出たスキを突かれた。御殿は全焼、残った者は皆殺しだろう」
「信長よ力を貸してたもれ、父上の仇を取るのじゃ」
義銀の一行を信長はていねいに迎え入れ、天王坊にあずけた。
(計画はくるったが、これはこれで使える)
今までは大和守家が守護代で、信長たちの上司に当たっていた。
信長が清州と戦うのは反逆と言われてもおかしくない。
だけどこの事件で立場は逆転する。
今度は信長こそが守護代になるのだ。
「大義名分は手に入ったな」
形式上とは言え、この時代は身分の上下が物を言う。
(しかしそれでも清州の城はでかい。ワシでは手勢がたりぬな)
鳴海・松葉・深田・村木と立て続けの出陣で、信長の軍勢は数を減らしている。
「今回は信勝にまかせよう」
末森城の弟に清州攻めを命じると、家老の柴田権六を軍勢と共に送って来た。
柴田は織田家中でも有名な猛将だ。
敵の軍勢をけちらし、清州の家老たちを葬る。
清州勢が主君の守護を殺してから、たった七日の出来事。
庶民の間にも祟りだ何だのうわさが広まる。
信長方は勢いがつくけど、信長本人はまだ満足しない。
「城を落とさねばならぬ」
敵の残党は清州城にこもって出て来ない。
信長の望みは戦闘に勝つだけじゃないのだ。
(今が大和守家を滅ぼす絶好の機会と言うに)
柴田がいくら強くても、出て来ない敵には勝てない。
城に近づこうとすると容赦なく矢が降って来る。
「権六でも無理か」
イライラしながら家老の林に当たる。
「はぁ‥城攻めには守り手の三倍の兵が必要とされておりますし」
林は表情を変えずに答える。
まるで今の信長では無理だと言わんばかり。
(何か策はないのか)
こう着状態は何か月も続いてしまった。
柴田勝家の登場です!
この時点では弟の信勝に仕えて、
末森城に住んでいます。
格式ですが
斯波→大和守→信長の順番が
斯波→信長→大和守に代わりました。
玉を持っている方が正義的なやつです。