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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
大貝山編
615/1584

8-99 有り難いコトだよ


さくの日。おにとき和山社なぎやまのやしろはかりが始まるまで、ワイワイ。



「では、はじめよう。」


はじまりの隠神。堂堂どうどう、開会宣言。






しづめ西国にしくに、人の世。多くの命を奪ったバケモノが、響灘ひびきなだを渡った事により、落ち着きました。」


郡山こおりやまの治めの隠、猫神。ニッコリ。


あまつ国と根の国の許し無く、執り行われた大祓おおはらえの儀により、数多あまたの国つ神が御隠れに。」


竪羅山たてらやまの治めの隠、蝙蝠神こうもりのかみ。特別席より、ブラリ。




鎮の西国で生まれた、人と妖怪の合いの子。その多くは、アンナとマリィにモグモグされた。そののちやぶれてパクリんこ。腹の中で融合し、肉体の乗っ取りに成功。


より強い力を求め、合いの子に加え祝など、強い力を持つ人もバクバク食べた。結果、魔物を食らった個体は進化し、強大な力を得る。




「そのバケモノが、中の西国に入ったと。」


溜息混じりに、大蛇神おろちのかみ


「はい。」


因幡いなばの治めの隠、兎神。大国主神おおくにぬしのかみの使わしめ、稻羽いなばの父である。




大祓をとどこおりなく終えるには、天つ国と根の国。天と地の許しが要る。


許し無く執り行い、数多あまたの神が御隠れ遊ばした。このままではイケナイ。焦り慌てふためいて、杵築大社きづきのおおやしろへ使いを。



大国主神は沈思なさる。で、あろうことか『新妻を』と御考え遊ばし、宣言。


使わしめのハイキックと、正妻のビンタが炸裂。ボッコボコ。泣きながら平伏し、ゆるしを請うたトカ何とか。



天つ国と根の国へは、須勢理毘売すせりびめが。隠の世へは木俣神このまたのかみが、御願い申し上げる。




「大祓の儀について。『天つ国と根の国より御許しを得られたのち、また御越しください』と、木俣神に御伝えしました。」


畏れ山の治めの隠、狐神。因みに、御伝えしたのは使い隠、ピィロです。


「妻、子、兎に、労りの言の葉は。」


筋さえ通せば、人の世へ力添えを。しかし、その前に。


「それは・・・・・・。」


狐神、尾をギュッ。兎神、後足をタシタシ。






有り難いと思って貰わねば!



須勢理毘売は、素戔嗚尊すさのおのみことの娘。伊弉諾尊いざなぎのみことの孫娘。


父と伯母を頼り、天つ国と根の国からの力添えを願った。先妻をビビらせ、子を残して実家に帰らせた嫉妬深さは、イタダケナイが・・・・・・。



木俣神は大国主神と、八上比売やがみひめの御子。


使わしめ白兎は元、兎神の使い隠。子を思う母、八上比売の思いに心を動かされ、因幡から遣わされたのだ。



大国主神の使わしめ稻羽は、八上比売の使い兎だった。命の恩神、大穴牟遲神おおあなむちのかみにお仕えしたい。そう願い出雲に残った、忠義を尽くす兎である。






「魔を乗っ取った、アンリエヌの魔物。中の西国から東国ひがしくにに入るのを諦め、海に出ました。」


津久間つくまの治めの隠、鵟神。


耶万やまに滅ぼされた国で食らい、力をタップリ蓄えてから、霧雲山を目指すようです。」


一山いちのやまの治めの隠、鳶神。


「耶万で、見つかったそうだな。鎮の西国から奪われた、闇を纏うつるぎが。」


「はい。大貝神おおかいのかみの使わしめ、土の糸により、守られております。」


大蛇神に問われ、鳶神。キリリ。


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