8-5 二つの会議
ワイワイ、ガヤガヤ。
時は古代。縄文、弥生と時代は進み、巨大古墳も造られ始めた。鎮の西国が最先端。次いで、中の西国。どちらも戦の真っ最中。西国統一、成るか?
忘れちゃイケナイ、真中の七国。こちらも大荒れ。とはいえ、話し合いで何とか。力では・・・・・・。だからこそ、一致団結?
四つ国、南国は様子見。鎮の東国はノンビリ。残る中の東国は、安定期に突入。
つまり、こういうコトである。
鎮の西国と中の西国は、戦で多くの命が奪われた。よって、人を増やさなければならない。ジャンジャンくっつけ、バンバン産み育てて貰わねば。
真中の七国でも、戦で多くの命が奪われた。とはいえ、明るい話題も。波に乗って、イケイケ!
四つ国と南国は、平和そのもの。見守りながら、出会いをサポート。鎮の東国は、強気でグイグイ。思い出に残る、出会いをプロデュース。
残る中の東国。荒れたのは、大貝山の統べる地のみ。サクサク結ぶよ、オススメを。他はアラカルト。
大貝山といえば、深刻な問題が。統べる地に、闇の影響が出始めたのだ。
大祓により、闇は消えた。けれど、人には残ってしまう。隠は妖怪に食われ、妖怪は人を。それにより、望まれない子が生まれる。
人として生まれれば、それで。しかし妖が強く出れば、人の世では生き難い。死を望んだり、闇に飲まれたり。そうならぬよう、導かねば。
カップリング会議は七日間、朝から晩まで続く。一九社に戻る頃には、クッタクタ。
中の東国。主に南を治める神には、控えている。闇の子、対策会議が。
「さて、はじめましょうか。」
司会進行は、大貝神。
最も深刻なのは采。まだ先だが、妖怪の子が生まれる。かもしれない。
次いで深刻なのが、安。耶万が作り出した、毒の影響を強く受ける。生まれて直ぐ死ぬか、死んで出て来るか。生き残っても三つまで、育つかどうか。
神が御坐せば良いが、御隠れ遊ばせば難しい。どうしたモノか。
「どのような姿でも、生きてほしい。」
「国では難しくとも、社で引き取り。」
「とはいえ、人とは違う姿では。」
「悩み、苦しむか。」
人とは、そういう生き物である。見た目で決め、虐げる。他と違っているだけで、爪弾きに。
「我らの姿は見えずとも、使わしめなら。」
「社の司、禰宜、祝。」
「揃って居れば良いが。」
そうです、そうなのです。見えるダケで、祝の力を持たない。社によっては、そんな人も。
「耶万は・・・・・・。」
耶万神が、ポツリ。
「いえ、居ります。継ぐ子アコには、闇の力が。」
良神、那神。揃ってニッコリ。