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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
大貝山編
518/1583

8-2 言いたい事があるなら


中の東国ひがしくに耶万やまでの大祓おおはらえ。人のときからは六柱、支え一柱。おにの世からは三柱。



出雲の神議かむはかりに御出おいで為さるのは、人の世の神。


殺神あやかみ風見神かぜみのかみ早稲神わさのかみ津久間神つくまのかみ具志古神ぐしこのかみ海神わだつみのかみ大貝神おおかいのかみ、そして耶万神やまのかみ。八柱、ゲッソリ。


いろいろアレコレ、こそこそチクチク、言われるだろうなぁ。気が重いなぁ。七日も耐えられるかなぁ、などナド。考え為さるコトは同じ。



伊那佐いなさの小濱、見えました!」


・・・・・・ハァ。


「溜息をくと、幸せが逃げると申します。」


使わしめ、ニコッ。






受付を済ませ、一九社じゅうくしゃにチェックイン。神議りが行われる上宮かみのみやへは、ココより御出勤。議りが終われば寄り道せず、真っ直ぐ御戻り遊ばす。



八百万やおよろづの神が御泊り遊ばすやしろが、一九じゃ足りないぞ。そうお思いに? イエイエ、心配ご無用。一九は古代より、無限大や永遠を意味しますので。


一は、物事の始まり。九は、物事の終わり。始まりと終わりを示す、それぞれの数字が合わさった一九は、無限大。



一年ひととせに、たった一度ひとたび。議りのためダケに、いらっしゃいます。クッタクタで御戻り遊ばしても、大丈夫。連日連夜! 祝詞のりと神楽かぐらを、お楽しみ頂けます。






「これはこれは耶万神。闇が社から、溢れたそうで。」


ドコの世界にも居ます。イジワル。


「はい。」


「社をけて、よろしいのですか?」



問題ありません。大社おおやしろでの議りの間、隠の世の神が、シッカリお守りくださいます。



「死んだ祝が、妖怪になったとか。」


「隠ではなく、妖怪に?」


「恐ろしいオソロシイ。」



確かに珍しいケド、無くはナイよ。



「隠神も三柱、御力をふるわれたトカ。」


「隠の世にまで!」


「いやはや。」



言いたい放題。タダでさえ長旅で疲れているのに、めてよ。ノンビリしたぁい。



「騒がしい!」


大蛇神おろちのかみ、ドーン!



「はっ、はじまりの。」


「隠の世より力を揮うたのが、気に入らぬのか。」


「いえ、いえイエいえ。」



サァァっと引いた。わぁい、貝とろっと! なんてネ。潮干狩、するなら春がオススメよ。



「中の東国、大祓の事。和山社なぎやまのやしろで聞こう。」


言いたい事が有るなら、隠の世へ来い! ってコトです。


「大蛇様。私にも、お手伝いさせてください。」


牙滝神きばたきのかみ、ニコッ。


「ありがとう、ウタ。助かる。」



二代目、牙滝神。幼名ウタ。名付け育てたのは大蛇です。つまり、二柱は親子!


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