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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
耶万編
404/1582

7-47 本物でした


「あらたっ、わかってうわよね?」


召されるほど、御目が据わる。


「・・・・・・ハイ。」


山守神やまもりのかみ。酒が入ると、お強い。ドキマギ為さる、大貝神おおかいのかみ


「じゃぁあぁ、ヒック。今、ぐぅ闇、けぇしてっ。」


ニッコォォォ。


「そ、れは。その。」


「うっ。ひろい、ひろいわぁぁぁ。」


オォォイ、オイオイ。サメザメ、ヨヨヨッ。


「わっ、かり、ました。差し上げます!」


???



流山は、大貝社の統べる地。それも北の果て。霧雲山の統べる地の、南隣。隣り合っている。だから、どうぞ。どうぞお納めください。


いろいろ御心を、痛められたのでしょう。申し訳ありません。御許し頂けると、幸いで御座います。




「へ? なあに。まぁたっ、にえるのぉ。」


軽ぅく首を傾げられ、ジィィィ。


「逃げっ、ません。御任せします。」



こうなったら、山守神に押し付けよう。ナンだカンだ言っても、山神。御隠れになっても、生まれ変われる。代替り出来るのだから、任せよう。


酔っ払いなど、容易い。認めさせれば、全て終わる。幸い、狐は居ない。あの使わしめ、抜け目が無いからな。フフッ。






「急ぎ、申し上げます!」


・・・・・・先触れに来た、おにか。何しに来た。


「あらぁ。なあに?」


ニコニコと、山守神。


耶万やまの闇。やしろからでは無く、中つ国と根の国。その境から、溢れ出たモノで御座います。操っているのは祝。死し、隠では無く妖怪となり、闇を。」


ゲッ。何だよソレ、中つ国だけでドウコウ出来るのか? ヨシ。サッサと押し付けよう。




「山守神。御話、続けても?」


大貝神、悪ぅい顔。土はアワアワ。


「えぇぇっとぉ。いぃいのぉ、決めちゃってぇ。」


フラァ、フラァと、山守神。


「ハイッ。決めちゃいましょう。」


大貝神、ニッコォ。土、パチクリ。


「シズエェ。お・ね・が・い、ねぇぇ。」


ニッコォォ。


「では、大貝神。こちらへ、御願いします。」


・・・・・・え? 狐。いつの間に!


「フゥゥっと。さぁ、どうぞ。」


ニッコォォォ。



こっ、れは。大社おおやしろの札? ハッ、ハハハハハッ。そんなワケ無いだろう。落ち着け。


大社の札など、それも大札など。そうそう手に入る物では無い。




「痛くありませんよ。」


「そぉそぉ。フゥって。フゥゥって。」


山守神、使わしめシズエ。揃って、ズズイッ。


「・・・・・・フゥゥゥ。」


大貝神。息を吹きかけ為さった。



キラキラキラキラァァァ。ピッカァァ。



「えっ、エェェェェェ!」


本物でした。






大国主神おおくにぬしのかみ、御手づから作り遊ばした大札です。つまり神の、神による、神のための結び。


クーリングオフ? 神の契約には、適用されません。


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