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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
良山編
261/1633

6-95 再会


くる朝、朝餉ののち


迎えが来る事を、蔦山の皆に伝えた。


タカが『学び足りない』とか、『良村よいむらに残りたい』と言い出した。守り方は教えた。狩り方は、蔦山で学べば良い。



「あのな、タカ。良村で教えられる事は、全て教えた。これからは蔦山の、狩頭から学べ。」


シゲに言われ、コタを見つめる。


「また、会えるさ。」


コタに言われ、俯く。それからキッと見つめ、言った。


「でも!」


「でも、じゃ無い。」


ビシッ。シゲとコタ、息ピッタリ。


「・・・・・・はい。」





明くる日、朝の休み頃。



「キャン。キャ、キャン。」 シラナイニオイ。モリカワカラ、フネデクル。



マルコが吠えた。


シゲに撫でられ、尾を振る。マルにも撫でられ、ウットリ。


シゲコは、山裾の地とのさかいへ。コハルはキョトン。え、誰か来たの? マルを見上げた。撫でられウットリ。フリフリ、尾を振った。


ムロとシゲが、舟寄せへ急ぐ。


そろそろ着く頃だとは思うが、蔦山の舟とは限らない。蔦山からなら、シゲコが村へ知らせに、戻る事になっている。




「長、早かったね。どこかに泊まったのかい?」


「馬守にね。」


シゲコが村へ。少し経って、蔦山の皆を連れ戻った。



「父さん!」


「ツネ!」


父と娘が、久しぶりに会った。ツネに抱かれた嬰児みどりご。テルを見つめ、涙を流す。孫を抱き、頬ずり。


「シゲ、ムロ。ありがとう。ありがとう。」


ニッコリ笑って、頷いた。






夏は日が長い。加えて、帰りは下り。来たより早く着くだろうが、嬰児がいる。休んで行けばと、申し出た。



「そうしたいが、行くよ。ヤツらは引いたが、熊がね。」



むくろは葬り、血は水を撒いて流した。夏は食べ物が少なく、痩せた熊が多い。


長引いたいくさにより、魚川へ行けば腹が膨れると学んでしまった。昼の間は、狩り人が出る。しかし夜、それも遅くとなれば・・・・・・。



「今からなら日暮れ過ぎ、裏岩まで行ける。泊めてもらう話が、付いている。ありがとう。」



そういう事なら止めない。しかし、熊とは。


念のため、矢を多く渡した。腐る物じゃないし、あっても困らない。おまけに軽い。




「シゲさん。オレ、強い狩り人になります。」


「そうか。タカなら、なれる。」


「はい!」




良村の皆で、手を振って見送った。舟が見えなくなると、マルが言った。


「おろちのっ、へびがっ、ついてっ、くれうって。」



オロチ様が、使いの蛇を付けてくださったのか。


マルは優しい。熊が出ると聞いて、御願いしたのだろう。

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