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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
乱雲山編
162/1574

5-89 ん?


遣り過ぎたか? まぁ良い。



「シゲ。一つ、聞いても。」


「何だい?」


ニコッ。


此奴等こやつら。再び仕掛けるような動きをすれば、どうする。」


「消す。村でも国でも、おさと倅が消えれば、マシなのが継ぐ。そういうモンさ。」



ザワッとした。特に三鶴。見てるからな、近くで。



何があったか知らない。ツウだったか? 娘を三鶴の長に差し出そうとして、逃げられた稲田の村長。どっか、いったらしい。


逃げたか、死んだか。で、稲田の狩長が、長になった。それから何だかんだで、長と倅が討たれた。その次に、長になったんだよな、アンタ。




他のも震えてるぞ。何にせよ、こうも怯えられちゃぁ、これからに響くな。良村よいむらは新しいから。



ノリの犬好き繋がりで、馬守、草谷、岩割。センは蔦山。シンは木下繋がりで、中井、稲田、大田、草谷。カズは山繋がりで、川田、茅野。


少しづつ、良い繋がりが。なのにオレが壊して、どうする。



「思い違い、しないでくれ。オレは、いや、良村の皆、戦が嫌いだ。穏やかに、和やかに暮らしたい。だから、出た。」


嘘じゃない。信じてほしい。


「そうだな。早稲がどういう村なのか、他所の人と呼ばれる人が、どんな扱いを受けたのか。あの時、釜戸社にいた皆、知っている。」


シキ。そうか、知っていたのか。それでも、受け入れてくれたんだな。




「良村に逆らおうとは、思わん。」


「助け合おう。それが良い。」


北山と三鶴の長が、声を裏返しながら言った。



「好き好んで戦を仕掛けるようなの・・・・・・。いたな。」


心当たりがある長、ビクッ。


「まぁ、わざわいや妨げにならないなら、付き合うさ。祝辺の守だって、それを望んでる。『助け合い、話し合って、生きよ』って。」



「その通りだ。戦を仕掛けた玉置、北山、東山。川北、豊田、三鶴。他にも、分かるな?」


守り長カイ、良く通る声で問う。


「助けようじゃないか。なぁ、みんな。」


岩割の長セキ、ニッコリ。目は、笑っていない。



「わ、わかった。」


「ん?」


「よろしくお願いします。」


玉置の長、涙目。


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