表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
乱雲山編
148/1570

5-75 ないのか


「フウゥゥゥゥ。」


大仕事を終えた妖怪たち。で湯を満喫中。



「それにしても、化け王とは。」


「やまとだけでなく、遠く離れた地の。」


「それも、王。」


「凄い、としか・・・・・・。」



「フウゥゥゥゥ。」


妖怪も出で湯、大好き!





「フク。出で湯団子だ、皆で食べよ。」


折詰持って、ゴロゴロ帰還。


「まぁ、ゴロゴロさま。釜戸山へ?」


「フム。良く働いたからな。そうだ、話がある。」



風見かぜみが、山裾の地を狙った。このたびは退けた。しかし、諦めないだろう。



「では、その、戦に。」


「な、らない。」


ゴロゴロ。真顔から、ニャッと笑う。


「・・・・・・良かったぁぁ。」


フク。団子の折詰を抱きしめ、ホッとする。




山裾の地は、霧雲山の統べる地。三鶴やら、玉置やら。中でなら、争おうが、戦おうが、構わない。


しかし、他の地から攻めてくるなら、別。祝辺の守が、決して許さない。戦になる前に、裁く。というより、消す。この度のように。



「フク。忘れては、ならぬ。山裾の地だけではない、霧雲山の統べる地、すべて。どこで、誰か、何を、どうするのか。お見通しだ。」


「はい。決して、忘れません。」




鑪神たたらのかみ魂迎湖たまむかえのみずうみの外れ、獣がうろついていました。」


鑪神の使わしめ、ヤイバ。釜戸山から真っすぐ戻らず、魂迎湖、魂鏡社たまかがみのやしろへ。


「そうか。で。」


「深い悲しみに、囚われておいでです。」



魂鏡神たまかがみのかみ水底みなそこでオイオイ。急ぎ戻った使わしめ、ハク。キュルンとした瞳で、ニョロニョロと歌い、舞う。


しかし、神の御心は、晴れることなく・・・・・・。




「気の毒に。」


火炎神ほむらのかみが、統べる地とはいえ・・・・・・。


「はい。」




「釜戸山の、出で湯団子を差し上げましたら、喜ばれました。」


明るい声で、ニッコリ。


「・・・・・・ないのか?」


鑪神。甘い物、大好き。


「あっ。」


ヤイバよ。なぜ二つ、求めなんだ?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ