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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
乱雲山編
145/1571

5-72 一同、面を上げよ


山守神やまもりのかみ。許されるなら、社にこもりたいとこいねがう、引っ込み思案な神。年に一度の神議かむはかりだって、使わしめに引きられ、泣きながら出席。そんな神が、使わしめを集め、話すのだ。



「山守神。シャキッと!」


「ねぇ、シズエ。守に、任せましょうよ。」


「では、神。祝辺へ。」


・・・・・・。


「前向きに考えましょう。狐だけではありません。狸に猫、蛇に烏、ほかにもイロイロ。モフモフですよ。」


「蛇は。」


「・・・・・・スベスベですね。」


九尾ここのおをワサワサさせながら、ニッコリ。





「ゴロゴロさま。お久しぶりです。」


「ミャアさま。お変わり、ありませんか?」


「はい。おかげさまで。」


こちらは、猫同士。



「それにしても、驚きましたね。」


「えぇ。思わず、水に入ってしまいました。」


「私など、木の実を喉に、詰まらせまして。」


シラユキとクロ。白黒コンビは、慌てん坊。



「シズエさま。お手伝いできることがあれば、何なりと。」


「これはポコさま。お気持ちだけ、ありがたく。」


狐と狸の、化かし合い?



あちらこちらで、ワイワイ。烏と蛇、犲と猫など。使わしめは皆、仲が良い。




「皆さん、お待たせしました。」


サッと平伏ひれふす。



山裾の地で蠢くのは、この国のモノではない。ずっと西、遠くの地。アンリエヌより、やまとへ。


初めは人の姿をしていた。しかし、何があったのか、体を持たず、魂だけで生きている。妖怪でも、幽霊でもない。



祝辺の守によると、はじまりの一族と呼ばれる、人ではないバケモノ。生きるために命を吸い、才と呼ばれる力を持つ。


その才も、『化け王』という王に奪われ、戻ることも出来ず。命も吸えず、朽ち果てた。体を乗っ取るため、多くの魂を食らい続けている。



方方ほうぼうの妖怪の墓場へ侵入し、悪しき妖怪を従え、使う。風見かぜみの長を操り、戦、戦。


魂迎湖たまむかえのみずうみから釜戸山。妖怪の墓場を抜け、乱雲山へ。悪意おいを操り、災いをもたらしたのも、そのバケモノである。



「神は、見守るのみ。妖怪である皆に、託す。」


まさかの、丸投げ。





ところ変わって、祝辺。



「困ったな。」


「神へ。ありのまま、お伝えするとして。」


「はじまりの一族、ねぇ。」



「難しく考えずとも。」


祝辺の守、ニッコニコ。


「そうはおっしゃいますが。」


「風見の者を、押さえれば良い。」


???

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