表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
新天地編
1432/1618

16-87 やっと会えたね


ユタとよしが手をつなぎ、ジロの前を歩く。『仲が良いな』と思いながら黙ってトコトコ、ついて行くと。




「あっ。」


織った布が風に飛ばされ、手を伸ばす。けれど掴めず、フワリと落ちた。


「どうぞ。」






息をするのを忘れた。


やっと会えたね。ん、いきなり何を。そうだなぁ。映画を見て、お茶を飲みながらって違ぁう! ここはアンリエヌじゃない。やまとだ。



シッカリしろ、ジロ。


先ずは自己紹介。それから握手して、エッ。てってっ、手を繋ぐ? 良いのか。本当に良いのか、ソレで。






「はじめまして。ジロです。」


ニコッ。


「あっ。」


どうしたの、胸が。


「美しい布ですね。」


ドクン。


「あの・・・・・・。」


ポッ。


「あっ。ありがとうございます。」


ドクン、ドクン、ドクン。


「ジロさんは、どちらの。」


どうしよう、何を言っているの。


「乱雲山から来ました。」




カー様、どうしよう。胸がイッパイで、辺りがキラキラして見える。これが恋、恋なんだね。




「乱雲山?」


「はい。」


アンリエヌ経由で来ました。


「あの、ありがとうございます。」


お礼、二回目。


「ナタです。」


ズキュゥン。




若い二人は見つめ合い、そっとほほに触れる。そして熱い抱擁ほうようを・・・・・・とはナラナカッタ。




よろしければ、お送りします。」


「はい。お願いします。」






オイオイ、待て待て。鎮野社しづめのやしろへ行くんだろう。


ほれ見ろ、ジロ。ユタと嚴がポカンとしているゾ。






「ナタ、どうした。」


鎮野の社の司でナタの後見うしろみこうが声を掛ける。


「顔が赤いぞ。」


耳まで赤くなった。


「はじめまして、ジロです。」






お父さん。ナタさんとの交際を認めてください。結婚するまでは指一本、触れません。アッ、手を繋いでマスね。あはは。


タナさんに幸せだと、ジロと結婚して良かったと思ってもらえるよう努めます。うん、通じないな。やまと言葉で話さなきゃ。






「ん、うん。ん?」


手を繋ぎ、頬を染める二人。どう見てもラブラブ。


「ナタさん、好きです。幸せにします。」


「はい。」


ウットリ~。


「待て待て、ナタ。タエとタラに許しを、だな。」


紅が慌てる。


「母さんも父さんも、きっと認めてくれるわ。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ