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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
西国統一編
1301/1594

15-19 少量でも


八岐大蛇やまたのおろちを酔わせたのは、なんとビックリ! 八度も()した強い酒。一口で酔いが回り、グビグビ飲み干してしまう。そんな美酒。


酒は米などを発酵させて作ったもろみしぼって造る。一度ひとたび二度ふたたび、搾ったダケでは足りないとおおせられたトカ何とか。






「何と美味おいしい御酒でしょう。ヒック。」


儺呼山神なこやまのかみ微酔機嫌ほろよいきげん


琅邪ろうやそびえる山は豊かで、サルナシや葡萄が多く採れるのです。」


酒は憂いの玉箒たまばたき。さぁさ、楽しく飲みましょう。


「ホウホウ。」


御目目、とろぉん。






酒は百薬のちょうとも言う? はい、そうですネ。けれど『適度に飲めば』という条件をつけて解釈すべきデス。


酒飲みの自己弁護にも使われる言葉だが、決して座右の銘にはナリマセン。ご注意ください。ビンポン♪






「ただいま戻りました。」


儺呼山神をグデングデンに酔わせ、琅邪社ろうやのやしろと同盟を結ばせる事に成功。ルンルンで戻ったイオですが、ちょっぴり千鳥足。


「あらあら。さぁ、お飲みなさい。」


水が入ったつきを手渡され、ニッコリ。


「いだたきマス。」


グビグビ、プッハァ。




ワインは少量でもクルからね。


葡萄酒は赤、猿梨酒は白。どちらも飲みやすく鬼謹製。アルコール度数、高め? なのカモしれない。




「頭が痛い。」


神でも二日酔い為さいます。


「夜鳥よ。」


「はい。」


「儺呼山にも葡萄、猿梨も実るな。」


「はい?」





琅邪女王えおうやのめのう王弟おおとは鬼。大王おおきみは半鬼だが暮らしているのは人。木の実を集めたり選んだり、フミフミして潰すのもラクラク。



儺呼山で暮らすのは、その大半が獣。


見つけた木の実は美味おいしく頂き、蓄えるとすればドングリやクルミなどの固い実。甘い実はパクパク、ゴックン。




「・・・・・・滑さま。」


「解って居る。むねよ、頼めるか。」


「はい。」




儺呼山社なこやまのやしろと琅邪社が結んだ。その知らせはアッと言う間に広まり、妖怪の町である瓢にも届いた。


出雲から使いが来る前に動かねば!



兎が、白い兎が来る。


後ろ足をタシタシされたらオシマイだ。何としても琅邪と、琅邪社と友好関係を築く。それが瓢の、我らの幸せに繋がるのだ。



包子ぱおずを作ろう。」


「ハイッ。」



琅邪の鬼は、女王は桃が御好きだと聞く。小豆餡あずきあんにゴマ、豚脂とんし、砂糖、塩で調味した荳沙とーさー包子が良いだろう。


王弟の好みは分からんが、姉の好物なら。と思うが豚挽肉、葱、椎茸、酒、砂糖などで調味した肉包子が良かろう。



げん、先触れを。」


「はい、喜んで。」


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