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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
七国統一編
1282/1593

14-73 困った時の


新王たち、イライラし過ぎてポックリ。死因は脳出血でも心臓発作でもナク毒。




「困るんだよね。」


いろんな忍び、大集合。


「やっといくさが終わったのに、また仕掛ける? 信じられないよ。」


うんうん。


「毒だってさ、難しいんだぜ。仕入れるの。」






真中まなか七国ななくににも忍びが、居ましたが全滅。暗躍したのは中の西国にしくにの忍びたち。中の東国ひがしくにに仕掛けると、高確率で敗走します。


だから西へ、西へと向くんだよ。






「次のはシッカリしてると良いな。」


大きくうなずく忍びぃズ。






七国王になった倭国王しずのくにのきみ、大慌て。


いろいろサクッと片付けたかったのに、戻った使いが口を揃える。『大王おおきみが変わりました』と。






「どうなっている! どうして死ぬんだ。若いのに。」


戦を仕掛けようとして、処分されました。


「次のはせがれか、大臣おおおみか。」


いづれも忍びに。


「食べ物は。」


土がせているので、思うように育ちません。


「米、麦、粟、豆、きびひえ蕎麦そば、芋ぉ。」


育つとイイね。






人が、民が減った。つわもの戦場いくさばで、他は飢えたり弱って死んだ。やまいが流れてバタバタ死んで、そのむくろついばむ鳥が、獣が病を運ぶ。



戦は終わった、やっと終わった。なのにコチラの戦は終わらない。


おみから大臣、王から大王、大王から七国王になったのに、やっとココまで上り詰めたのに失うのか。






南国みなのくに、中の東国に断られ、中の西国にも断られた。」


四つ国、鎮の西国は頼れない。鎮の東国? 遠過ぎる。


「・・・・・・山。山の土を畑に、田に入れよう。」


フラァリ。


「大王。その、動ける人が足りません。」


目の下にくまが出来た大臣、断言。






笠国かさのくに駒国こまのくに剛国こうのくに瀬国いわたのくに飛国とのくに保国たもつくには深刻な食料不足に悩まされている。倭国だってギリギリ。


真中の七国を統べる王、七国王になったのだ。『そのあたりに生えている草でも食え』なんて言えない。






「神様。戦の神様。どうか、どうか御力を。」


困った時の神頼み。


「ハッ。」


「し、寧楽神しずらのかみ?」


使わしめカララ、キュルン。


「私は軍神いくさがみでは無い。御饌津神みけつかみなのに人は、この地の人は覚えてイナイのか。」


思わず溜息をき為さる。




真中の七国に御坐おわす治めの七柱は、代替わり為さるたびに使わしめに厳しく育てられる。戦より農業に興味を抱き為さるが、御考え遊ばす事は同じ。




「七柱ではかるか。」


治めの七柱、つどいまして神議かむはかり決定。






コロコロ変わる大王を何とか説得し、真中の七国をまとめ上げた倭国王。と言いたいトコロだが問題が山積み。


頑張れ、倭国王。負けるな、倭国王。他力本願も結構だが、部下に責任を擦り付けて逃げるなよ。



見える、見えるぞ。毒を手に微笑む忍びの姿が!


努力、友情、成功は無理でも気合と根性で乗り切れ。それが王ってヤツさ。多分。



七国統一編でした。西国統一編に続きます。お楽しみに!

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