表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
七国統一編
1272/1594

14-63 煽動開始


早稲わさは毒使い、風見かぜみいくさ狂い。早稲は村で風見は国。だから風見が早稲と、という話ではアリマセン。


早稲は村だが豊かで強く、国にする気が無いダケ。その気になれば国に出来る。だから他に頼れない人が逃げ込み、助けを求めるのだ。


死ぬ気で。






「風見と早稲を離せれば良いが、早稲は中で揉めている。そのウチ崩れるだろう。」


倭国王しずのくにのきみ、爆弾発言。


「あぁ、聞いた事がある。『女のおみ狩頭かりがしらしたがえ、争うおさ大臣おおおみの間に入った』と。」


飛国王とのくにのきみが乗っかった。






え? 何それ。初耳なんですケド。



長と大臣は兄弟で、その妹が臣。臣と狩頭は夫婦デス。


兄弟喧嘩を止めに入った妹のかたわらに、義弟が居たか通りかかったか。



揉めたキッカケも釣った魚の大きさトカ、逃した魚の大きさトカ、はたから見たらドウでも良い事でしょうよ。






「民も臣に付いたトカ。」


保国王たもつくにのきみよ。悪いがソレ、ズッと前からデス。






玉置と三鶴にボロッボロにされた早稲を見捨てず、残った『早稲の他所よその』人はカツだけ。そのカツと契り、早稲を立て直したのがヒトとヌエの妹セイ。


カツとセイのせがれユユは次期、狩頭最有力候補。その気になれば長の座も狙える。



ちなみに早稲の社の司は弱いケド、人の長としてイロイロ努めてマス。


そうそう。早稲は浅木あさぎ谷西たにしの他にも中主なす菜生なせ中多なたとも交流アリ。



許し無く川を北上するやからを一網打尽にし、自供させてから釈放。


はい、殺しません。コッテリたっぷりキリキリ締め上げたのち犢鼻褌たふさぎ一丁で放ちます。



壊れ物は修繕、残りは再利用。新しい武器や武具は一定数、補修してから倉に納める。その際、古いモノはガンガン鋳潰すので無駄が無い。


結果、早稲の品は丈夫で長持ちすると大好評。






真中まなか七国ななくにを一つにするのが早いか、風見と早稲が離れるのが早いか。」


駒国王こまのくにのきみ、溜息交じりにポツリ。






ってイヤイヤ、それオカシイ。


風見と早稲は同盟関係にあり、解消すれば厄介な事になる。面倒ドコロの騒ぎでは無い。


いづれも常にノラリクラリとした返答しかシナイので、陰で『骨ナシ』と言われてマス。



風見は暴れ川の下流にある軍事国家。霧雲山の統べる地で暮らす忍びには及ばないが、ソレナリに強い忍びを有している。


お察しの通り、真中の七国にも潜ってマス。






「風見より早稲だ。浅木、実山みのやま良那らなとも繋がっている。」


瀬国王いわたのくにのきみ、ズバッ。六王ザワッ。


「それに加津、近海おうみとも結んだトカ。」


笠国王かさのくにのきみ、ニヤリ。六王ザワザワッ。


耶万やまからは離れたが、耶万社やまのやしろとは今も。」


剛国王こうのくにのきみ、クワッ。六王ポカァン。






盛り上がっているトコロ悪いケドそれ、まことですか。


誰から何時いつ何処どこで聞いたの。裏取りした?



『ナニナニらしいヨ』とか『ここダケの話』ってのは、眉につばをつけて騙されないように用心しなきゃイケナイよ。






「このまま争っていたら耶万、いや早稲や風見に全て奪われるだろう。」


倭国王、煽動せんどう開始。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ