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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
暗風編
1145/1588

12-63 心許ない


テイのたくらみに気付いた祝辺はふりべの守、とつ守が排除に動く。


失敗は許されない。






「ティ、でしたか。テイの闇、流離山なばやまほらにもひそんでいましたね。」



流離社なばのやしろ禰宜ねぎには強い守りの力が有る。守りの膜から洞を外すくらい、何でもナイだろう。


ティが居るのは狩山かやま。真っ直ぐ進めば汊眺山さながやまを抜ける事になるが、流連滝いつづけだきから滑川なめがわを上がれば避けられる。



ティ子が潜む洞は流離川なばがわが滑川が交わる、少し先にあると聞いた。滑川を流れ、滝を落ちる前に見つけたに違い無い。



「いつ守の力、お借りしましょうか。」


日の光か月の光で見えない膜を張り、閉じ込める闇の力。思うままふるってください。


「良いですよ。」


ヒョコッ。


「山守の生まれですからね、テイの闇なら判ります。分ティをティ小に、いやティ小を分ティに取り込ませるのですね。」


「はい、いつ守。狩山のもり山在やまきの間を抜け、流連川いつづけがわから流連滝、滑川を上がらせ流離山の洞へ。」


「わかりました。」






ん、んん?


「この感じ。」


なつかしい。


「テイ。そう、テイの闇だ。」


イイ感じの祝ではなく、切り取られた闇を流離山で発見。ウッキウキ。


「ココからだと、そうだな。」


狩山の杜を抜け、るのはそう。ヤツが居る。


「となると、うん。」


狩山の杜と山背やましろの間を抜けて流連川、流連滝を登って滑川を上がる。


汊眺さながの犬に見つかると、ややこしいコトになるな。」


水から出るのは汊眺と流離の間。いや、そうの原を過ぎてからにしよう。


「洞、深いな。」


横穴が下に向かって伸びている。その奥に潜むのが、クックック。分ティに取り込まれるんだ、喜べ。






狩山のいただきに転がる明日あびをビンタして起こし、少し浮かせて高速移動。


「いや待て。」


山在の外れで急停止。


「足りん。」


闇玉をドカドカ十発、発射したからネ。からっぽじゃナイけど心許こころもとない。


「これっぽっちじゃなぁ。」


流離の洞に潜む闇を取り込み、強くなるのは良い。けれど今のままでは、逆に取り込まれてしまう。そう考えた分ティ、作戦を練る。






狩山には里も村もイッパイあるのに、入れるのは山在だけ。


『このうつわで無ければ山在にも入れない』そんな気がする、きっとソウだ。となると残りを全て刈り取る、しかナイよね。



山在は明日を切り捨てた。社の司、いや御婆おばぁの考えだろう。セイの父、姉は社憑きに守られている。



何だよアレ。分ティが捨てた鹿に、隠とかイロイロ入って妖怪になった?


ビックリだよビックリ。セイのむくろは無いし、山在で馴染みそうなの他にも見つけたのに、奪いたくても奪えない。


だからさ、この器しかナイんだ。






「アレ嫌コレ嫌、言ってイラレナイか。」


山在で吸い取れるだけ吸い取って、タプンタプンにしてから行こう。出る時は、そうだな。


「神のおおせだ、とかドウよ。」


好きだろ?


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