表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
暗風編
1134/1592

12-52 私と逃げて


闇でプリンプリンになり大満足! ティです。強い先読の力が欲しいナ、と思い始めました。テヘッ。


霧雲山に闇を広げる準備、始めまぁす。






所変わって、山守の南東にそびえる野呂のろの山中。タエがトコトコ山歩き。



「エッ。」


肌身離さず持っていたマルの守り袋が熱くなり、中の石が発光しているのに気付いた。


「まぁ。」


紐をグイグイ引っ張り、守り袋をソッと開く。のをめて、ソッと胸に当てた。


「読まなきゃ。」


大急ぎで先読、開始。




野呂の山中でうずくまり、ブルブル震える。


直ぐにでも野呂を出ないと大変な事に、多くの人が傷つき動けなくなってしまう。




「マル。タマ、ミヨ。」


私どうすれば、どうすれば良いのかしら。


「怖いけど怖がらず、シッカリ読まなきゃ。」



緊急事態につき野比から忍び、木菟ずくが駆けつけた。タエは鷲の目に抱えられ、滝山にある小屋に入れられる。見張りに立ったのはタラ。


野呂の男たちが必死で戦う相手はバケモノ、人じゃ無い。バタバタ倒れて動かなくなった。



「次。」



野呂にバケモノが攻めてくる。鷲の目の頭に伝え、人には勝てないと訴えた。


野呂社のろのやしろを通して靄山社もやまのやしろに助けを求め、靄山隠もやまおにが野呂山に到着。抜群の機動力を誇り、『おに忍び』の異名を取る強者つわもの揃いだが・・・・・・。



「次!」



野呂にバケモノが攻めてくる。鷲の目の頭に伝えて直ぐ、大木おおきに触れて鎮野社しづめののやしろの皆に伝えた。


光の珠を生まれ持つみつ、光のつるぎを生まれ持つ舞が鎮野神しづめのかみの使わしめ、昼に乗って現れ力をふるうも取り込まれ・・・・・・。



「次次!」



バケモノの狙いは強い先読の力を生まれ持つ私。だから黙って野呂を出ようとしたのに鷲の目に捕まって、野呂にバケモノが攻めてくると伝えた。


そのまま抱えられて滝山の小屋に入れられて、膝をかかえてジッとしていた。



不安な夜を過ごし、朝が来て直ぐ外が騒がしくなる。ソッと、ソッと見たらむくろの山がこちらを・・・・・・。



「嫌ぁぁ。次よ次次ぃ。」



息が乱れて苦しい。胸がドキドキする。


「読まなきゃ、読まなきゃイケナイ。」


いつものくせで守り袋を握りしめた。



「あぁぁ。」


マルの守りの力により、波が引くようにスゥっと落ち着いた。眉間みけんしわが伸び、呼吸も楽になる。


「ありがとう、マル。」


ユックリと立ち上がり、握りしめていた守り袋をころもの中へ。


「行こう。」






転ばないように気をつけながら走ってる。頬っぺたが赤いよ、どうしたの。


「タラ。」


なんだい、タエ。ボクの胸に飛び込んで御出で。


「聞いて。とても怖い事が起こるの。」


ん?


「野呂にバケモノが、呪い祝の闇が押し寄せてくるわ。お願い、タラ。私と逃げて。私を大泉に連れて行って。」


おっ、オウ。


「わかった。でも、その前にやしろの」


「今、直ぐ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ