表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
乱雲山編
100/1567

5-27 三妖怪の本気

灰の中にいた。声が出ない。動けない。苦しくは、ない。痛くも、ない。



「祝を狙うとは。」


美しいと思った。そして、思い込んだ。神に見初みそめられたのだと。


「身の程を知れ。」


嬉しい。話しかけられた。やっと、幸せになれる。


「幸せか。」


そう、幸せ。私は選ばれた子なのに、ちっとも思い通りにならなかった。でも、これからは違う。


「何が違う。」


私は神に選ばれた。だから、思い通りに生きられる。


「沈め。」


息が出来ない。苦しい。助けて。





「ゴロゴロさま。あの子は、山守社へ。」


「送る、か。」


「はい。受け入れると、知らせが。」


「アレはな、霧雲山に入れば祓われる。フクよ。届くはずの人柱が届かねば、どうなる。」


「それは・・・・・・。」


「代わりを、差し出せるのか。」


「いいえ。」




「気に病むな。コンを使いに出した。山守神は、人柱など求めておられぬ。山守社の祝がな、いておるだけ。」


「しかし、送ると・・・・・・。」



木菟ずくか。鷲の目か。谷河の狩り人か。」


「いいえ。山守社の、祝の使いです。」


「なら、良い。」


「良いのでしょうか。」




「実はな、キラも行かせた。」


「山守社、でしょうか。」


「祝辺へ。」


「守ですか?」


「山守神の使わしめは、狐。祝辺の守に仕えるのは、烏。狐は狐、烏は烏に任せよう。何より、雲井神より、お許しを得ておる。案ずるな。」




「ヒサは。」


「沈めた。頃合いをみて、魂を清め、祓う。」


「祓えるのでしょうか。」


「体と魂を離せば、祓える。」


「私には・・・・・・。」


「釜戸山に、いるではないか。強いのが。」



「エイさま?」


「その父、ナガだ。通してある。」


「いつの間に。」


「ポコさまとは長い付き合いでな。それに、言ったであろう。雲井神より、お許しを得ておると。」






神々の会議中、使わしめは・・・・・・満喫するのだ。観光、美食、散策、いろいろ。つまり、横の繋がりがある。


交友を深めるのは、使わしめだけではない。妖怪の多くは、顔が利く。妖怪の本気は、桁違い!


祝~hafuri~ 連載100回を記念して、新連載はじめます。


詳しくは、活動報告をご覧ください。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ