僕は冷酷な殺人兵器です。
___僕は、普通の家庭で育った。
お父さんお母さん、お兄ちゃん、妹の3兄妹。
___僕のお父さんは、何事にも厳しい人で。
毎日ように、僕たち兄妹は? 子供の頃、よく父親に怒られる。
一番下の妹は? 女の子というだけで父親に可愛がられ
僕と兄も妹だけは、可愛がっていた。
___僕のお母さんは、お父さんが厳しい分。
とっても優しいひとだったけど? 父親の言葉には絶対だった。
例え、僕や兄が母親の目のまで父親に殴られていても。
母親は、僕たち兄弟を助けてくれる事は一度もなかったし。
父親の暴力を止めてくれる事もなかった。
*
___ある日。
父親の知り合いだという人が、僕と兄だけ連れて行った。
母親は、何も言わずに僕と兄をその男に差し出した。
___何度も何度も。
僕も兄も、母親に“助けて!”と叫んだのに、、、。
母親は、ただ寂しそうな顔で僕たちを見ていただけだった。
・・・僕と兄が、連れていかれた場所は?
僕たちのような、年齢の子供がたくさんいる場所。
【・・・ここは? 一体!? 何処なの?】
___そうすると?
その男が、僕たちにこう言った。
『___今日から、ココが! お前たちの家だ!』
『・・・・・・』
子供たちは皆、機関銃を持たされて、的のようなところに
銃で撃っていた。
【バババババーン・ババババババーン】
僕よりもまだ、小さな男の子も銃を持っている。
他の場所では? 人の殺し方について子供たちが授業を
受けていた。
更に他の場所では?
戦闘になった時の、戦い方を習っている。
柔道やカンフー、空手に、ボクシングなどいろいろ。
___そして、僕たちをココに連れてきた男が僕たち
兄弟に“俺に着いて来い!”と言った。
僕と兄は、その男の後ろを着いていく。
『___おーい! みんな集まれ! 今日から入る【新人】2人を
紹介する! おい! お前から、名前を言え!』
『・・・ボクは、アトム! アトム・ブライアン。』
『よし! 次!』
『・・・僕は、ティム・ブライアンだよ!』
『・・・歳は?』
『・・・ボクが、13歳で弟が10歳。』
『よし! 今日から、ブライアン兄弟と仲良くしてやってくれ!』
【___はい!】
___僕と兄は、その日から。
【殺人兵器】として、ココで生活を強いられる事になった。
___毎日、訓練を受けて。
人を殺す教育を受ける! 初めは、小動物から大きな動物に変わり
狩りをするような感覚を植え付けられる。
『___人間は、敵だ! 敵だと思ったら? 撃ち殺せ!
息の根を止めろ! 自分が殺されたくないなら、相手に情など持つな!』
___来る日も来る日も。
同じ言葉を植え付けられる。
僕も兄も、徐々に“洗脳されて” 殺人兵器になっていった。
*
___そんな時、この場所を狙って襲ってきた派閥派のグループ
がいたんだ! 僕たちが深夜、寝静まった時間を見計らって。
集団で襲ってきた。
___たくさんの罪のない子供たちが死んでいった。
僕は助かったが、兄は殺されてしまった。
___それが、僕が16歳で兄が19歳の夏の暑い日だった。
僕は暑さで寝苦しさを感じて、僕のお気に入りの場所で横になって
つい眠ってしまったんだ。
___戻った時には?
僕らの居た場所は? 焼け野原のように炎に包まれていた。
僕は、急いで兄を探し! 見つけ出した時には、息絶えようと
していたところだった。
兄は、右足に銃弾が1発、左腕に1発、心臓に1発。
合計3発の銃弾を撃たれていた、致命的だったのが心臓の1発だった。
___兄が、最後に僕に言った言葉は?
『・・・ティム! お前はボクの自慢の弟だよ。』
『・・・兄さん!』
『・・・・・・』
___兄は、その言葉を最後に亡くなった。
*
___僕は、それから。
一人で行動をすることにした。大きな組織には入らず
【殺人兵器】として! 依頼があれば仕事を引き受けるだけ。
___僕は、憎しみと兄を殺した男への復讐の為に生きている。
今も、何処かで。
何万人、何十万人もの罪のない人々を、僕は殺してきた。
殺人兵器としてね。
___そして、僕は今も殺人兵器として、人を殺している。
最後までお読みいただきありがとうございます。