天使な僕は今日もあの人を
あなたの隣には実は彼らがいるかも知れません、そんな気持ちで読んでください
カランッ
カフェの扉が開いて彼が来た
おっと今日も目が死んでる、昼また食べれなかったな
「いらっしゃいませー、いつもの席どうぞ」
予約の札をどかしながら席に案内する
彼は枯れてる・・・オヤジギャグじゃないぞ、35なのに本当に仕事で枯れていっている。まあ僕にあってからは過去形だよ。流石だな、僕。
「・・・昼食べれなくてさ」
彼はげっそり吐き出すように言った。
やっぱり腹ぺこ。今日は残業出来ないもんな。だって・・・
「かしこまりました、カレーお持ちします」
伝票を書き込むフリをして彼の耳元に近づく。この席は本棚とインテリアで死角が彼の頭にある、だから毎週金曜は予約席。
「もう少しお待ちくださいませー。あと2人前のお米だから食べ切れるよ。そしたら今週はマックの隣の定食屋ね。飲むから、ね?」
「はぁ。腹ぺこでもお前の2人前は多いぞ。ったく。10分で片付けてやるから、早く片付け終わらせろよ」
うわ優しさが嬉しい、週一の楽しみを長くしようとしてくれてる。けどさ、、、
「だめ、早食いしたらただでさえ仕事で寿命縮まってそうなのに。長生きの秘訣はゆっくり1口10回は噛んでよ。」
「おい、そしたらあそこ、終わらないか?」
「いーの。夜は長い、花金だからご飯だけする。」
「呑むのはいいのか」
「んや、呑めたら呑むけど。閉店なったら、仕方ない。お望み通り、君の独り占めにされてあげる。」
「・・・俺としては毎週でもいいぞ。」
「だって、下戸の僕を甘やかす君がメインディッシュなんだもん。楽しみ、とるの?」
視界が歪む、あー可愛い僕の武器が発動しちゃったじゃないか。はい、斜め上30度から覗き込むようにっと。
「うっ、、、わかったよ。お前の保護者、全うしますよ。」
「保護者なの?あんな事しといて?」
「おまっ、人前でな、な、なにを。聞かれたら。」
「うわぁやらしいーんだ。特別って認めちゃうんだ。傍から見たら友達か常連に優しい店員だよ」
普通に立つ。
君が座る時だけは僕が上だ。うん、ツムジが乱れた髪からバッチリ。---あとは僕の好きな香りがふわっと僕の胸まで届いた。
「お客様、後ほどご注文のものをお届けに参ります」
二人きり、これから週あけまでなにしよっか、ね。
蛇足的プロフ
・僕
推定157cm28歳の店員さん
下戸なのは本当だが彼が自分を介抱している間にへにゃってなるのと宝物みたいに扱ってくれるから甘えてる(最近は馴染みの店では中身をすり替えてもらってシラフに近いまま楽しむ策士)
まさに朔君みたいでした(˶ ̇ ̵ ̇˶ )あのドラマいいですよね
モデルになった池袋のとあるカフェにいた君の犠牲は忘れない。。。(実は本人にセーフよりのアウトの話を聞かれたゴメンなさい泣)
・彼(君)
よく見るとイケメンだがブラック気味な商社でお疲れ顔。
常に影背負ってる感じ。
172で高くはない、けど脱ぐとそれなり←
超草食で彼女いない歴5年に差し掛かかって枯れそうな時に夜まで空いているこのカフェで僕に出会う
話す度に昔飼っていたうさぎに見えて、中身が小悪魔なギャップにやられた(食われたというべきか食わされた)
コーヒー党で僕の可愛い笑顔と共に飲む瞬間が幸せでお仕事頑張っちゃう、そして尻に敷かれつづける