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憎悪
自分のためだけに生きている。
誰もが何かを抱えてる。
切りは捨てられない感情を、言葉に変えて吐き出してる。
誰かの悪意。
誰かの怨み。
誰かの殺意。
誰かの憎悪。
闇は深い。引きずり込まれていく。
剥き出しの言葉が心を抉る。亡者の指が首を締める。
それでも吐き出す。呪いを紡ぐ。
泥のような、血のような。そんなものにとり憑かれた奴らは「もっともっと」と煩く叫ぶ。
誰かのためなんかじゃない。
怨みを、妬みをただひたすらに刻み込んでいく。
慰めなんていらない。共感なんて下らない。
これは私だけの憎悪。分かるわけがない。
簡単な正義は反吐がでる。
一方的な期待は虫唾が走る。
押し付けられた言葉を打ち捨てて、私は私の言葉を描いていく。
これが私。
どうしようもなく、捻くれた私。
書くことって何なんですかね。




