作品
書くたび、私が思い出すこと。
楽しい歌を作ろうと思いました。
でも作れませんでした。
僕がつまらない人間だからだと思います。
悲しい詩を書こうと思いました。
でも書けませんでした。
私が人の気持ちを理解できないからだと思います。
僕は何を伝えたいのだろう。
私が書きたいと思ったものは何だったのだろう。
――分からない。
頑張っても頑張っても誰も理解してはくれない。
努力した分だけ裏切られる。
だから僕は心を閉ざす。
私は目を閉じ殻にこもる。
愛しあえる人でありたいと思いました。
でもなれませんでした。
僕が人を信じていないからだと思います。
君と笑いあいたいと思いました。
でもできませんでした。
私は笑い方を忘れてしまったから。
自分が自分で嫌になる。
思考は次第に沈んでいく。
自ら命を絶とうとしました。
でも死ねませんでした。
僕がどうしようもない臆病者だからだと思います。
私の作品を書いてみました。
案外スラスラ書けました。
これが私の作品です。
これが私の本心です。
……いつか、笑える日は来るのかな?
私の原点。(フィクションです)




