22/42
闇の中
私の明日に光はない。
深海にも似た真っ暗な闇の中、ただひたすらに歩き続ける。
目的地はどこにもない。目指す先に光はない。
振り返っても道はない。足跡はどこにも残っていない。
踏み外せば永遠に落ちていく。
漆黒に呑まれてもう戻れない。
もしかしたら、堕ちた方が楽かもしれない。
終点のない道で足掻くのならば、全てを無にして自分を消そう。
苦しみも悩みも何もかも、この闇に隠してしまえばいい。
誰も私には気づかない。
閉ざされた扉を開いてくれる人もいない。
陽は来ない。
いつか自分も、永遠の夜に溶けて消える。
その日まで。その時まで
あと少しだけ待てばいい。
『終わり』を私は待っている。
そうやって、今を生きている。
死ねないから生きている。




