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闇の中

 私の明日に光はない。

 深海にも似た真っ暗な闇の中、ただひたすらに歩き続ける。


 目的地はどこにもない。目指す先に光はない。

 振り返っても道はない。足跡はどこにも残っていない。


 踏み外せば永遠に落ちていく。

 漆黒に呑まれてもう戻れない。


 もしかしたら、堕ちた方が楽かもしれない。

 終点のない道で足掻くのならば、全てを無にして自分を消そう。

 苦しみも悩みも何もかも、この闇に隠してしまえばいい。


 誰も私には気づかない。

 閉ざされた扉を開いてくれる人もいない。


 陽は来ない。

 いつか自分も、永遠の夜に溶けて消える。


 その日まで。その時まで

 あと少しだけ待てばいい。


 『終わり』を私は待っている。

 そうやって、今を生きている。

 死ねないから生きている。

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