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過去
私の証はどこにある?
振り返る。
そこには、今までの景色が広がっている。
足元には道が横たわっている。
私は誰かに残せただろうか。
伝えたい言葉は伝わっただろうか。
私は何かを刻めただろうか。
二度と消えない傷を残せただろうか。
自分のいた証はどこにあるのだろう?
私の叫びは誰に届いたのだろう?
ぼやけた景色は何も語らない。
曖昧な記憶は薄れて消える。
今、広がるのは新しい道。
何も分からぬ新たな景色。
寂れた過去を振り返りながら。
私は進む。先へと進む。
次、振り返るその時に。
何かが見つかると願いながら。
何か残せるように頑張ります。




