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睡魔
微睡む意識の中で、彼女が感じたこと。
雨音が打つ教室で、私は、ぼんやり考える。
どこか他人事に、聞こえてくる声を聞き流しながら。
まるで、この世界に私一人みたいだ。
どうしようもなく独りを感じる。
黒板をリズミカルに叩く音が、私の思考を鈍らせる。
無意味な思考に耽させる。
空想と妄想と睡魔と抵抗。
一人ぼっちで虚空を眺めてやり過ごす。
授業の時だけ誰もが一人。
今までの繋がりがなくなったみたい。
繋がりが希薄になればなるほど、
独りを強く、寂しく思う。
人は誰かを頼らなきゃ生きていけない。
居場所があるから笑っていられる。
だから、今の私は辛くて苦しい。
些細な時間も足掻いている。
ただの錯覚。思い込み。
それでも私は……
キーンコーンカーンコーン。
授業が終わる。
妄想も終わり。
――さぁ、学食にでも行こう。
授業眠い時って、とことん眠いですよね笑。




