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62話 ネイとの約束

 「キラ、学園生活にはもう慣れた?」


 「ん、まあそれなりにかな」


 俺とネイはたわいのない話をしながら山を登った。

 少し前には3人組のクラスメートがいる。

 3人とも楽しく話をしながら山道を登っている。

 俺とネイは話をしながらも索敵術を使っている。

 大丈夫と思うが道に迷った子がいないかを確認するためだ。

 子供は予測不可能な行動をたまにするので注意が必要だからだ。

 

 たしか前の世界にいたころ遠足で迷子になった知り合いがいたな~

 なんでも珍しい『ちょうちょ』がいたから捕まえたくなってと言ってたな。

 俺の双子の姉貴が!

 

 前世界のことを考えていたらふとネイと目が合った。

 

 「そういえば2人で一緒に行動するなんて随分久しぶりね」


 そういえばネイと2人きりっていつぶりだろう。

 この時代に来てからは……あれないな。

 つねに俺の横にはイフリートかシヴァのどちらかわいるもんな~

 今はアリスの護衛もあるし、ネイはネイで基本はシェリルさんと彼女の護衛騎士がいるし。

 本当にいつぶりだろう……

 あ、たしか30年前のヒミコとの最終決戦前に一緒に買い物をしたのが最後だったはず。

 だから俺の感覚としては約2ヶ月ぶりかな。

 

 「俺は2ヶ月ぶりぐらいだが、ネイからしたら30年ぶりになるのか」


 「そうね……キラがいなくなって30年。イロイロあったわ」


 ふと空を見上げ考えるネイの表情が美しくつい俺は見とれてしまった。

 30年俺が知らないだけでイロイロなことを経験したんだろうな。

 そんなネイの話を聞きたくなった俺は


 「なあ、30年間何があったか聞きたいから山に登りながら話してくれないか?」 

 

 ネイは俺に微笑みながら


 「山に登りながらって言ってももうすぐ頂上よ。話し出してもすぐ終わっちゃうわよ」


 1時間ほど登っているがもう着くのか?

 

 「そうか……残念だな」

 

 「だから今度ゆっくり2人で話をしない」


 そうだなこの時代に来て自分のことやアリスのことなどいろいろ合ってネイと2人で出かけることもなかったもんな。


 「そうだな、2日後の日曜日てなにか予定あるか?」


 「午前中は会議があるけど午後からなら空いてるけど……」


 「じゃあ午後から2人で遊びにでも行くか?」


 俺の言葉に目を大きくして驚くネイ。


 「え!でもいいの?」


 「ああ、たまには娘孝行しないとな」


 俺の娘孝行の言葉にムッとするネイ。

 なんでそんな顔するんだよ。


 「いいわよ別に娘孝行何かしなくても」


 あ、少し拗ねてるな。

 少し頬が膨らんでいる。

 美人なネイがそんな表情するとなんだか……うんかわいいなわが娘。

 だけどそんなに娘扱いしたのが嫌だったのか?

 確かに今のネイからしたら俺なんて子供に見えるから嫌なのかもしれないな。

 俺より大人っぽいもんな~

 ……感心してる場合じゃないな期限を直してもらわないと。

 

 「いやいや、俺がネイと出かけたいんだ。だから頼む」


 俺は必死にネイに頭を下げてお願いする。

 

 「もう仕方ないわね。いいわよ」


 口調は仕方ないから付き合ってあげるみたいな感じだがネイは笑っていた。

 ほっ。なんとか機嫌は良くなったからよかったよかった。

 どこに行くかなどの話をしていると頂上についた。

 俺たちに気づいたアリスとイフリートがトコトコと歩いてこちらに来た。


 「もう遅いよ2人とも。早く一緒にご飯食べよ」


 「なんだ、待っててくれたのか?」

 

 「だってお弁当持っているのキラじゃないの」


 あ、そうだった。俺とアリス、イフリートの弁当は俺が持っていたんだ。

 そりゃ俺がいないと昼ごはん食べれんよな。


 「すまんすまん。じゃああそこの樹の下で食べるか」


 「うん」


 笑顔で頷くアリス。

 

 「ネイはどうする?」


 「私はすることがあるから遠慮しておくわ」


 ネイはシェリルさんの方に歩いて行った。

 

 「キラ、あたいはお腹減って死にそうだから早く食べようよ~」


 嘘っけ!魔人は腹なんか減らんだろうが。

 

 「はいはい」


 イフリートの会話を適当に交わし俺たちは樹の下に向かった。

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