第49話 シェリルとサラ
学園都市に戻って来た俺たちはオロチの子を客間のベットに寝かせた。
アリスとイフリートはまだ帰っていないようだ。
時間を見ると14時。
アリスはまだ王侯貴族科の授業中だ。
ん?じゃあイフリートは何しているんだ?
屋敷にはいないようだが。
誰かに迷惑かけていないだろうか。
心配だ。
念話で話しかけてみよう。
(イフリート?)
(あら綺羅帰ってきたの?あたいに会いたいのはわかるけど、ちょっと今立て込んでいるのよん。だから後にしてくんない)
(……おい何か悪さしていないだろうな)
(……悪さってな~に?ただ子猫ちゃんと遊んであげているだけですわ)
(おい、動物嫌いじゃなかったっけ?)
(ええ、嫌いよ。だから遊んであげてるの)
(すぐにやめろ)
(無理よ。向こうが構って向かってくるんだもの)
(……おい本当に子猫なのか?)
(そう……よっと、ごめん綺羅ちょっと余裕で遊べそうにないから後でね)
(おい!ちゃんと答えろ)
(……)
どうやら俺と会話をする余裕もないみたいだ。
余裕で遊べない?
嫌な感じがするんだが。
俺のこの感結構当たるんだよね~
イフリートは後回しでいいか。
それより依頼の件をギルドに報告だな。
「シェリルさん、冒険者ギルドに行こうとおもうんですけど?」
「富士でのことを話すのですね。それはちょっと待ってもらえないでしょうか」
「どうしてです?」
「オロチの子のこともあるので、先にネイ様にお話してからの方がいいと思いまして」
確かにいきなりオロチの子を俺が預かるなど言ってもギルド側は困惑するだろうし、
オロチの子のことを黙っておくのもいいと思うのだが。
……それは良くないか。
とりあえずこの国のトップであるネイに先に話しておけばなんとかなるだろう。
難しいことは偉いさんに任せるのが一番だな。
「わかりました。じゃあネイのとこに行きましょう」
「え~と今のこの時間は空いているはずですので理事長室にいると思います」
「シヴァはすまないがオロチの子を見ててくれ」
「わかりました」
シヴァは頷き暖炉の上に飾っている業物ムラサメ(命名俺)の刀をとり俺に渡す。
イフリートもシヴァも所持しないときはこの剣を装備する。
魔人剣を持っていなかった時にこの刀で俺は戦っていた。
鍛冶屋のおっさんに頼み作ってもらった業物だ。
久しぶりに装備するとなんだか新鮮だ。
「サラ、貴方は部屋で休んでいなさい」
「姫何を言われますか。私もついていきます」
「いいえ、キラ様が一緒なので私は大丈夫です。貴方も疲れているでしょう部屋で休んでいなさい」
「しかし……」
サラは俺を睨む。
なぜ俺を睨む。
命令しているのはシェリルさんなんですが。
シェリルさんは仕方ないといった表情で
「命令です。サラ・エルリック。部屋で休んでいなさい」
「……ハッ」
サラは敬礼し俺をひと睨みし部屋から出て行った。
だからなぜ俺を睨む。
「では、キラ様エスコートをお願いで行きますか」
「ああ。シヴァすまないがあとを頼む」
「はい」
俺とシェリルさんは理事長室がある教員棟に向かった。




