第45話 エルフ兄妹の感謝
夕食のカレーピラフを美味しくいただいている時にジェフが目を覚ました。
別に心配なんてしていなかったが、シェリルさんやサラが心配していたので気づいてよかった。
「ジェフ、体は大丈夫ですか?」
「ハッ!大丈夫です。私の不甲斐なさで姫にご迷惑をお掛けするなんて……申し訳ございません」
「よいのです。こうしてみんなが無事なんですから」
「あ、でもキラ様にはちやんとお礼を言うのですよ」
「え?何がですか」
「気を失った貴方をここまで運んでくださったのはキラ様なのですから」
「……」
シェリルさんの言葉を聞いたジェフは、
ギロッ
なんで助けてやったのに睨まれないといけないんだ。
理不尽すぎる。
イケメンエルフに睨まれて目を合わさないようにしている俺の援護をしてくれたのは意外にもイケメンエルフの妹サラだった。
「兄さん、そんな目で睨まないでちゃんとこの下品な男にお礼を言ってください。一応兄さんをここまで運んでくれた駄馬なんですから」
援護じゃないな、罵倒だよな。
このエルフ女俺に喧嘩売ってんのか。
溝が縮まったと思ったのに広がってるじゃないか。
なにが下品なんだ、そして駄馬だと。
流石に温厚な俺でも怒るよ。
「こら、サラ言葉が過ぎますよ。すみませんキラ様この子照れているだけなんです」
「……シェリル様、何を言われるんですか、私はこのような下品な男大ッ嫌いなんです」
プルプル震え顔を赤らめるサラは、
フンッ
サラは俺から顔をそらし、あさっての方向を向いて1人で食事を再開した
そして俺を睨みながらジェフはぼそっと、
「恩に着る」
そう言ってサラの方に歩み寄っていった。
「あの兄妹もだんだん素直になってきましたね」
シェリルさんどこをどう見てその言葉が出てきます?
「そうですね、あの兄妹そのうちキラ様を崇拝するようになるでしょう」
俺の2杯目のカレーピラフを皿に山盛りにしながら語るシヴァ。
いや、そんな山盛りにされても俺は食べれないよ。
崇拝て……俺をあんなに嫌っているのにか?
無いだろう。
「ふふふ、あの兄妹と30年の付き合いですからわかります。出会ったころのネイ様との接し方がキラ様と同じですもの」
シェリルさんはお茶を飲みながら昔を思いだし微笑んでいる。
兄妹のネイにたいする接し方はシェリルさんと同じだ。
姫であるシェリルさんとだ。
よほどネイを崇拝しているのだろう。
ジェフはどうでもいいが、サラさんとは仲良くなりたいな。
そんな邪な考えをしていると、
「ハイ、キラ様。残さずに全部食べてくださいね」
山盛りのカレーピラフ……そして1杯目と違ってかなり赤いのですが……
「シヴァ、俺が辛いの苦手なの知ってるよね?」
「はい、それが何か?」
「じゃあこの赤いカレーピラフは?」
「私のアレンジです」
「……いただきます」
恐る恐る一口食べた俺はすぐに横に置いていた水を一気に飲んだ。
辛すぎる。
額から汗が滝のように流れてきた。
「シヴァ、めちゃくちゃ辛いのですが」
「そうですか?」
俺の山盛りカレーピラフを一口食べたシヴァが平然と、
「全然辛くないじゃないですか。大げさですね。とにかく全部ちゃんと食べてくださいね」
……シヴァは微笑んでいるが目が笑っていない。
怒っている。
なぜ?
だがこの激辛カレーピラフは俺が全部食べないといけないんだろうな。
残すの選択は……
シヴァを見る。
ニコッ
口元だけが笑っている。
食べるしか無いようだ。
意を決して一気に激辛カレーピラフを食べた俺は胃が痛くなりシェリルさんに治癒魔術で直してもらうはめになった。
「キラ様はもう少しいろいろ勉強しないとダメですね」
そう言いながら術をかけてくれているシエリルさんに見とれていた俺を3人の厳しい目線が突き刺していた。
シェリルさんだけが俺のオアシスだな。
火の見張りなどはシヴァがしてくれるので俺たちはそのまま眠りについた。
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