思い付きでもなかなか上手くいくもので
前回の冒険の書を読みますか?
はい←
いいえ
「他に木の実がなってるような所は無いのかな」
というわけで再び捜索。すると、その森の奥にはたくさんの木の実がなっているではないか。
なんでここに来ないんだろう?考えながら歩きまわっていると
「勇者、危ない!!」
ドーン
何かがぶつかってきた。思わず倒れる。振り返るととても大きなマキチューである。体長1Mはありそうだ。
ここは、こいつの縄張りだったのか。そして今の僕たちは侵入者のというわけか。
「戦ってもいいよな?」
「あったりまえじゃないの!早くしないとまた来るわよ」
僕の初戦は巨大マキチューになった。
マキチューは僕をめがけて飛びかかってきた。剣で押し返すが、相当な力だ。このままではまた倒されてしまう。一旦引いて、マキチューの出方をみると、噛みつこうと走ってきた。頭をめがけて剣を振り下ろす。しかし、一度はひるんだがまた噛みついてくる。
急所はいったいどこなんだ?
剣を握る手に力を込める。
そのとき
「マヌスン」
声と同時に、マキチューめがけて火の玉が飛んでいった。
マキチューはあっという間に力尽きた。
「勇者、弱いのね」
その声はリザベラ。こんな魔法を使えるのか。魔法使いか羨ましい。
「僕が弱いんじゃない!この剣が悪いんだ」
確かに、たった一度の戦闘で刃こぼれしてしまうほど剣は脆かった。
けれどもやはり言い訳にすぎない。
ともかく、これで場所は確保出来たであろう。
後はどうやってここに連れてくるかだ。
もう暗くなりかけているし、さほど時間は無い。
城内に戻ると7歳くらいの子どもが笛ラムネで遊んでいた。
これだ!きっと笛で付いてくるに違いない!誰かさんもやっていたことだし。
早速笛を買いに行って、例の排水溝の所で吹いてみた。思いの外反応しない。虚しく響く笛の音。
無意識に、母がいつも歌ってくれた子守唄を吹いていた。
すると、マキチューが催眠術にでもかかったように、こちらに集まってきた。
「えぇぇ?!勇者凄いじゃないの」
こうして無事にマキチューの危機は去った。
辺りはすっかり暗くなっていた。城内を見てまわるのは明日だな。住民たちに口々に感謝されながら、二人は宿屋に帰った。
冒険の書に書き込みますか?
はい←
いいえ
・・・・・・・
書き込みました。
おやすみなさい