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僕は勇者五代目!  作者: 齊藤さや
第二章~強くなるために~
33/43

時が隠したひみつ

前回の冒険の書を読みますか?


はい←

いいえ

 そこで僕は思い出した。冒険の始めに持っていたあの錆びた剣ならあると。今の銅の剣を折れるまで使い、バックから錆びた剣を取り出す。やはりこちらの方が軽くて振りやすい。敵に与えられるダメージは格段に下がったが。

 スチルマの小さいやつ――この前と比較するなら――が蹴りを入れてきた。攻撃に必死だった僕は防御し損ねてモロにくらってしまった。それを見ていたリザベラが叫ぶ。


「一旦下がって作戦を練りましょう。エリラン」


 僕が今まで苦戦していた魔物達は数メートル後ろに吹き飛んでいった。おそらく気絶しているだろう。戦線は確かに後退した。


「ハアハア、成功したかしら?フィドリャに着いてから覚えた呪文だったから、初めて使ってみたんだけど」


 息を切らしながら聞いてくるリザベラ。この前のどの攻撃よりも明らかに強い。リザベラも体力を相当使ったのだろう。ここに着いてからも呪文を覚えていたなんて。そりゃあ僕なんかが及ばないわけだ。


「リザベラのお陰で魔物は倒せたし、あとはタリスがどこにいるかだけど」


「リザベラは倒してないわ。気絶させただけよ。中には倒しちゃった魔物もいるけれど」


「倒してなかったの?!あれで?!」


「だって操られてるだけなんでしょ?倒しちゃうのは良くないと思うわ」


「……はい。それよりもタリスはどこだろう」


「向こうに人が二人見えるからきっとそれでしょうね。行きましょう」


 転がっている魔物達を避けてタリスとおぼしき人のもとへ。


「ここには何もないんでしょ?ならば私達に譲ってもいいではありませんか」


「私守らなければならないのです。あなたたちなんか渡さない」


「あ~もうまどろっこしいなぁ。こっちは魔物だってこんなに連れてるんですよ?あなた独りでは到底倒せ…あれぇ?」


 そりゃあ驚くでしょうね。今まで数え切れないほどいた魔物の殆どが地面に転がっているのだから。

 そしてようやく僕達に気付くと怯えて逃げていった。

「なんで俺達はまたこんな子供に邪魔されなきゃならないんだ」


「勇者さん、リザベラさん本当にありがとうございます。お陰でフィドリャの危機を救うことができました」


「あの人は何をしようとしていたんですか?」


「さあ、私分かりません。おそらくこの丘どうかしようとしていたのでしょう」


「フィドリャのことがばれてしまったんてしょうか?」


「違う思います。言い伝えで、この丘には秘密あると言われています。それを守るの私の仕事なので」


「秘密か……」


 ふと隣を見ると案の定目をキラッキラさせている。


「タリスはどんな秘密か知らないんですの?」


「今のフィドリャに知ってる人いない。もう秘密がなんだったのか分からない。あの人去ったんだし、フィドリャ戻って休みませんか?お二人かなり体力消耗してるようです」


 僕達はもう一泊お世話になって、野菜も持っていけるだけ頂いてしまった。お礼がしたいと。泊めてくれただけで十分ですと言ったけれど、「食料欲しいんですよね」とタリスが粘るので頂いた。


 フィドリャの皆さんに別れを告げると、僕達はまた岩の道を歩き始める。今度の街は打ち物で栄えた街だそうだ。早く新しい剣が欲しいところだ。



冒険の書に書き込みますか?


はい←

いいえ


・・・・・・・・


書き込みました。

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