いい加減出発させてよ
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勇者とリザベラは、取り合えず勇者の家に行くことにした。
所持金2000ペルをあまり使わないようにしようということになったからだ。
「リザ、やっぱりお金は大事だと思うのよね。だって今の装備これだけでしょ?」
「この村に武器屋は無いしね」
「武器のこと考えたら働いてからでも良い感じじゃない?今すぐ行かなくても問題無さそうだしね」
「いやいや、勇者の旅は誕生日からって決まってるんだ。今日中にはこの村から出たいな」
家に着いた。でも入りづらいよ。
「…ただいま。忘れ物取りにきた」
「あらおかえりなさい。
まあ、薬屋の娘さんも!家の勇者をよろしくね、この通り、抜けてる所があるから」
ハクション
「はい、私が居るので大丈夫です」
仁王立ちで言う。
「頼もしいねぇ。勇者にもみならってもらわなくちゃ」
ハクション
勇者は何故かくしゃみが止まらない。
「こんな時に風邪でもひいたのかな?」
食料も水も持ったし、今度こそ大丈夫だろう。ふたりで元気よく言った。
「「いってきます」」
「いってらっ……あっ、ちょっと待っ…行っちゃった」
やっと勇者とリザベラの旅が始まる。村のみんなは僕達を見ると、
頑張ってねだとか、気をつけるのよだとか、お前さん女の子に手ぇ出すんじゃねえぞだとか、帰ってくるのを待ってるからねだとか色々と声援をくれた。
こうでなくちゃ、やっぱり。
そして村の外に出た。
見渡す限り広い野原が続く。
「勇者、とりあえずはどこに行くの?」
「う~んと…カダルナ城」
「お城らしきものは見えないわね。道らしきものがあるから行けば着くよね?」
勇者は何か忘れている気がしてならなかった。何だろう?食料はパンも大豆もチーズも持ったし…
うん?チーズ?
「ごめん…地図忘れた」
「さっきの反応はそうだろうと思った。リザ、もう村に戻るの恥ずかしいからここにいるね」
「うん…ごめん」
今さっきまであんなに胸を張って歩いたことを後悔した。
みんなが僕を見て首をかしげる。お母さんには怒られた。
「一度家に戻ってくるのは良かったんだけど、その時に私の話を聞かなきゃいけなかったのよ。あなたたちが余りにも元気よくいってきますとかいうもんだから、言いそびれちゃったじゃない。人の話は最後まで聞くのよ!良い?例え全く関係無い話をする人でもよ」
「分かったよ。ごめんなさい」
勇者は地図を手にいれた!
そして、なるべく人目につかないように、小走りで村を飛び出した。
リザベラは花を観察していた。
「お待たせ」
「さすがにもう忘れ物とか無いわよね?」
「うん。もしあってももういいよ…」
「方角はこっちであってるね、行こう!」
二人は気付けなかった。
…後ろにいた青い何かに
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