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僕は勇者五代目!  作者: 齊藤さや
第二章~強くなるために~
29/43

答えてくれるとは思ってなかった

前回の冒険の書を読みますか?


はい←

いいえ

 朝の日差しと共に僕達は起きた。昨日のことはいまだにまじまじと思い出される。まだ体は少し痛みも残ってはいるけれど、冒険に差し支え無いだろう。

 相変わらず歩きづらい岩の道を歩きながらリザベラに聞いてみた。


「前から気になってたんだけどさ、なんで冒険の書って書かなきゃいけないんだろうね?」


「それはね、この世界が不安定で、自分がどんなことをしていたのか残しておかないと、起きた時に以前の時間軸に戻っちゃうかもしれないからなの。スッゴく稀なことなんだけどね。ほら、冒険を始める前も日記書かされてたでしょ?」


えぇぇぇぇ!

 開いた口が塞がらなくなった。

何でこんなことを普通の声の調子で言えるんだろう!


「面倒くさかったけれど、日記ちゃんと毎日書いててよかった」


「そうよね」


「でも、なんでこんなに大事なことをみんなには知らされないのかな」


「勇者はこの話を聞いて物凄く驚いたでしょ?きっと世界中の人が知ったら大混乱が起きてしまうからだとリザは思うわ」


「だろうね」


 ……待った、今頭の中に聞き逃せない疑問がわいた。目の前の15歳の少女を凝視しながら聞いた。


「じゃあ何でリザベラはこの話を知っているの?」


「あぁ、気になるかしら?家にある本に書いてあったのよ」


 前から思っていたけど、


「リザベラって物知りだよね、怖いくらいに」


「そんなこと無いわよ。まだまだ知らない事の方が多いわ。折角冒険に付き合わされるなら、もっともっと知識を増やしたいわよね。あっ魔物!図鑑に書くからちょっと待ってて」


 相変わらず忙しいですねぇ。そんな魔物の図鑑だったが、はじめの方こそ、スルースキルのお陰で戦闘は避けてきたけれど、最近はそうは言っていられなくなっている。魔物が好戦的なのだ。リザベラは、魔物が襲いかかってくるたびに「倒したくはない」と言うけれど、どちらかが倒れるまで闘うという面持ちでかかってくるのだから、こちらも手加減無しで闘わなければ命が危ない。

 場所が変われば性格も変わってくるんだなとも思った。進めば進むほど、魔物の気性が荒くなっているような気がする。このずっと先にいるという魔王と関係があるのだろうか?

 残念ながら魔物とは話せないのでわからずじまいなんだけどね。


「まだ街見えてこないわね」


「次の街、フィドリャはよそ者を受け付けないことで有名だって地図に書いてある」


「ということは、リザベラ達も入れないってこと?」


「……そうかもしれない。でも、この地図に書いてあるってことは、僕の祖先の4人のうち誰かは入れたんだよね」


「そうなるわね。でも元々人自体来なそうだし、結局はどこまで本当だかわからないけれど。とりあえずは行ってみるしかないわ」

冒険の書に書き込みますか?


はい←

いいえ


・・・・・・・


書き込みました。

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