寒い場所が羨ましい
前回の冒険の書を読みますか?
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昼過ぎに二人は起きて、外に出る。また昨日の店に行って、ご飯を済ませる。今日も店をまわって、保存食やカイロや厚手の服等を買った。なんでも今の時期が一番寒いらしい。吹雪のことも結構あるから気を付けなよ、と食料品店のおじちゃんが教えてくれた。リザベラも、流石に暖かそうで防御の手助けになる服に着替えた。これでひとまず安心だ、色々とね。
今までとは時間の流れ方が違うこの街も、人の暖かさで満ちていた。
だが、次なる目的地まではそうもいかない。雪山を越えた先にあるので、そもそも人がいない。また二人だけの旅だ。
そして、警戒心の強い魔物がこれから先増えていくそうだ。200ペル払ったら、いかにもな情報屋のお兄さんが教えてくれた。リザベラはタイプだったらしく、とても良い薬草の時並みに目を輝かせていた。
街を後にして歩いていると、やはり今までとは景色が全く違う。木は針葉樹しか生えてないし、魔物も毛でふわふわしている。一度、とてもふわふわした丸い魔物がいて、なんとも言えない目でこちらを見てきたのでつい触ろうとした。リザベラが急いで僕の手を掴む。
「勇者、触ってはダメよ。そのファギーは毛に毒を持っているの」
僕は迷わず斬って、言い放った。
「罪なやつめ」
リザベラは睨んできたけど、何も言わなかった。
雪の中から突然魔物が飛び出してきたこともあった。
と言ったけれども実際はバレバレで、脅かすつもりだったのだろうがこちらは雪に足を取られないようにするので精一杯だったので、素通りした。リザベラは、姿を確認すると、図鑑に書き込みながら過ぎてった。寂しそうに唸っていたけれど、構っている余裕は無いんだな。
登るにつれて、足元の雪は深くなっていき、天気も悪くなってきた。
「吹雪になる前にどこかで休憩しよう」
「そうね。
あっ、向こうの洞穴なんていいんじゃない?」
「入れそうだな。そうするか。そういえばここで見付けてない魔物はあとどれくらいだ?」
「うーんと、13種類だわ。まだまだね。勇者、後ろ!」
指差す方へ振り向くと、真っ白なキトレニンが。
「おっと!…これであと12種類かい?」
「そうね」
洞穴の前に着いた。結構な大きさだ、直径3メートル位かな。奥も結構長そうだ。
「今夜はここで寝ようか」
「そうね、灯りもないし早めに寝て早朝に出発しましょうよ」
冒険の書に書き込みますか?
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・・・・・・
書き込みました。




