◆ 15話 その後のあたし
「ただいまー」
あれ、いつもならモエが返事をしてくるのに今日は静かねぇ。まぁお母さんと買い物でも行ってるんでしょ。
玄関でくつを脱いで、そのままお風呂へ直行する。
今日はあの変な男たちのせいで、走らされたからちょっとだけ汗かいちゃったじゃない。
「ふぃ~」
お湯につかって、お湯が勢いよくあふれ出すのを見て一言。
「やっぱ一番風呂といえばこれよねぇ」
それにしても今日はなんか長かった気がするわ。
昼休みと放課後は紙飛行機を飛ばして遊んだし。そういえば、どーしてシュウはあたしの飛行機が反則なんて言い出したのかしら?
確かにカズマのはギリギリアウトだったけど、あたしのは絶対にセーフだと思うのよね。んー、お風呂上がったらモエに聞いてみましょう。
もしモエがあたしのも紙飛行機って認めたら、明日シュウに絶対文句いってやろう!
・・・・・・やっぱ文句はやめとこうかしら、今日は一応助けてもらったし。
まさかシュウとカズマのアホコンビがあんなにケンカ慣れしてると思わなかったわ。
まぁカズマはどこでも人気者なんでしょうけど、シュウはカズマ以外にも友達とかいなさそうだし、てゆーか冷たいのよね、他人に対して。だからてっきり昔は、教室で静かに本でも読んでるただのインキャラだと思ってたのに。
よし、さっそく明日カズマに昔のシュウがどんなだったか聞いてみましょ!
ふふふ・・・ 楽しみね。
あの二人は過去になにかありそうだしね。
よし、体でも洗いましょう!
頭と体を洗ったあたしはもう一度浴槽へ。
「ふぃ~」
やっぱりこのお湯につかる瞬間のこのなんとも言えない感じはたまらないわ!!
そういえば、今日の男は確かこないだあたしに告白してきた人よね、じゃあ他の男たちは何だったのかしら・・・
あたしってそんなに人気者? とは考えられないわね、まぁあいつの友達か何かって線が一番かたいわね。
あんな道端で「これ、あなたを想って歌ったラブソングです。聞いてください」なんて言ってCDを渡してくるようなヤツに友達なんているのね。
もしかしてモエもあんな変態に告白されたりしてるのかしら? あの子はピュアだから変な虫でもついたら大変よね。護身術でも練習させてみるのもいいかもしれないわね・・・
「ただいまぁ~」
噂をすればなんとかかんとかね!! さっそく護身術をググってみましょ!
「モエー!! ちょっとあたしの部屋にきなさい!」
「へ? うんってお姉ちゃんびしょびしょじゃない!? わかったから早く体拭かないと風邪ひいちゃうよー!」
「いいのよそんなこと! いいから行くわよ!」
「わわっ 行くよわかったから。あ、お母さんこれ冷蔵庫入れといて、うん。ありがと。」
「よぉし! 明日シュウで腕試しよ! 目指せ世界一!」
「うでだめし? ってわぁぁ引っ張らないでぇぇぇぇ!!」
アヤカ「むむ、マズイわね」
シュウ「なにがですか?」
ア「前回の次回予告覚えてる?」
シ「はい、どうどうとパクろうとして途中で切られたヤツですよね?」
ア「そうよ! たぶん読んでる人には言いたい事は伝わったハズよ!」
シ「それで、なにがまずいんですか?」
ア「よく見てみなさい!今回の話、短かすぎる上に、見知らぬ天井どころか見慣れたお風呂よ!我が家なの!」
シ「あ、うまいこといいますね」
ア「ありがとうってそんなことはどうでもいいの! このままじゃあたしが嘘つきになっちゃうでしょ!」
シ「ていうかもうなってますよ」
ア「あたし的にはまだセーフよ! ってことだから次回は絶対予告どおりにしなさい! わかったわね作者!!」
シ「どうセーフなんだ?」
ア「ってことで予告いくわよ!『次回! 見知らぬ天ー(ブツン)