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◆ 11話 カズマの買い物 その4

作者「なんかちがう!!」


アヤカ「は? どーしたのよ急に」


作「アヤカのキャラだよ。なんかこう・・・俺の想像してるのと違う」


ア「あんたの表現力が乏しすぎるのよ」


作「とにかく足りないんだよ!!」


ア「脳の量が?」


作「違う! こともないけどそれじゃない。デレだよデレ。アヤカにはデレが足りないんだよ。よし、ならさっそくデレを強調して…」


ア「ちょっと待ちなさい! なんなのさっきからデレデレデレデレって!―



 デレってなによ!?


 ちっ、あのヘボ作者、無理矢理本編始めたわね!


《ヘボ作者ってゆーなよ。これでもこの世界の神だよ?》


 げ!? あんた本編にもでてくんの!?


《そっちのが書きやすいからね。今日はアヤカと作者でおおくりしまーす》


 ちょっと勝手に進めないでよ! 認めないわよそんなの! 今日はカズマと一緒に進行・・・ あれ? カズマがいないわ。


《ふふふ・・・ 作者パワーだ》


 なんでもアリなのね…


《そんなことよりそろそろシュウとモエに合流しなくていいの? プレゼント買うんでしょ?》


 わかってるわよ! 行けばいいんでしょ! 行けば!


《ぶつぶつ言いながらも、やっぱりシュウとモエの事が気になるアヤカは二人を探して走りだしたのでした。》


 バカ! そんなんじゃないわよ! てゆーか作者視点なの?


《わーいツンデレだー まぁ一応天の声ってことなんで。》


 うっるさい! てゆーかやりたい放題じゃない?


《だって作者だし♪》


 まったく恐ろしいわね・・・


《(´-ω-`)》


 あ、なんか今イラっときたわ。なにかしたでしょ?


《べっつにぃー あと作者の声は絶対だからね? 作者が言えば物語のキャラクターは絶対そーしないといけないんだよ?》


 ……それ、ほんとなの?


《ほんと。その気になればこの小説を今からパクリ満載のカオス小説に塗り替えることだって可能さ!》


 そう、それなら…


《ん?》


 それなら私と…


《なんだよ?》


 私と一緒にこの世界を壊しましょ!


《却下!! なんつー恐ろしいこと言うんだお前は!?》


 神とか言ってるくせに案外ケチなのね。そんなだから懇親こんしんのボケが残念って言われるのよ!←実話


《なんだとぅ!? 俺がどれだけ気にしてると思って―》


 あーあー言い訳はいいわよー 男のクセに情け無いわねぇ。


《く、神を侮辱したな? 後悔させてやるっ》


 な、何するつもりよ?


《ふふふ… まぁすぐにわかるよ。公園に行ってみ? そこにシュウもモエもいるから》


 ちょっとヘボ作者! 変なことしたら承知しないわよ!






 ここね! シュウとモエは!?


《もーすぐくるよ。ってほら、モエが走ってきた。ほらほらそこの草むらに隠れて、見つかるよ》


 わかったわ! ・・・ってなんで隠れなきゃなんないのよ!?


《って言いながらもちゃっかり隠れてるじゃん》


 うるさいわね! 


 ・・・あれ、なんかモエ、シュウから逃げてない?


「モエ! 待て!」


《逃げるモエになんとか追いついたシュウは、モエの肩を掴んで強引に自分の方を向かせる。》


「ぅぅ… だって、だってモエのせいでシュウ君のプライドがぁ」


「だから勘違いだって、別に俺はそんな訳のわからないプライドなんて持ってないから」


「・・・ほんとに?」




《ぁーぁー モエったらあんなに目をうるませちゃって》


 なによあの空気…


《ピンクだね。ほんのりラブ臭がしてくるよ》


 えぇ…




「本当だ。さっきのあいつが勘違いしただけだ」


「よかったぁ・・・ きゃっ」


「ぉわ、大丈夫か!?」


《なぜか急にふらついて倒れそうになったモエをシュウがあわてて支える》


「へへ、安心したら力がぬけちゃった」


「ぉ、おぅ…」




《シュウのやつ、モエとの急接近で目のやり場に困ってるな》


 ふん! デレデレしてんじゃないわよ!


《おやおや? ヤキモチですかい?》


 そ、そんなんじゃ、ないわよ・・・


《ならこのまま二人がいい感じにピンク色な展開になってもいいのか?》


 べ、別にいいわよ?


《ならいいけどねー》




「ぁ、ぇと…」


「ぅ…」




《無言で見つめ合う二人》


 ぅぅー


《ぁ、モエが目を閉じた。覚悟決めたのかな? そしてそれを見たシュウも何やら決心したみたいだね。はい、あの二人あと5秒でキスしまーす》


 へ、へぇー


《なんか無理してない? 顔引きつってるけど》


 んなことないわよ!


《あっそ。ちなみにあと3秒ね》


 く…


《2ー》


 ぁ…


《い~ち》


「やっぱだめー!!!」


《あーあ、我慢できずに飛び出して行っちゃった。冗談なのに》




「ひゃっ! お、お姉ちゃん!?」


「先輩!? どーしてここに!?」


 突然の私の登場に、二人は驚いた顔をして固まってしまう。


「あんたたち! それ以上先はだめよ! そのままだと物語が終盤に向かっちゃうじゃない! 目指せ100話の夢が終わっちゃうじゃない!」


「物語? 100話?」


「あんたたちここがどこで、今自分が状況かわかってる?」


「へ?」


「ん?」


 そう言うと、シュウとモエは同時に顔を見合わせて、


「ひゃっ!?」


「ぉわ!?」


 ババッっと、目にもとまらないスピードで離れるシュウとモエ。


「なっ、ななな! シ、シュウ君!?」


 顔を真っ赤にしてパニクるモエ。 ふん、自分でやっといて今更なによ!


「俺達、いったいなにを…」


「はぁ? 自分の意思でやったんでしょ! 言い訳は見苦しいわよ!」


「いや、なんか誰かに操られてたような感じがしたんですが」


 …ぁぁ、なるほど。


「あんのヘボ作者ぁ・・・」


「何か言いましたか?」


「なんでもないわよ!」


「そんな怒鳴らなくても聞こえてますよ。ところでさっき、カズマが全く訳のわからないノリで絡んできたんですけど、またしょーもないことでもひらめいたんですか?」


「ぇ? ぁ、ぁあうん。ちょっといたずらしただけよ」


 絶対作者ね! ほんとに好き放題やってくれるじゃない・・・ 覚えてなさいよ!


「ところでカズマはどこにいるんですか? ちょっと私的制裁を加えたいんですが」


「えぇーっとたしか・・・」


 たしかヘボ作者は迷子になって帰ってこれないって設定にしたって言ってたわよね。


「先に帰ったわ」


 もう面倒だしそういうことにしときましょう。あとはあのヘボ作者がなんとかするでしょ。


「さあモエ、もう遅いから帰るわよ」


「え? ぇ?」


「あ、ちょっと先輩!?」


 さすがのあたしも少し疲れたわ。


 あ、そういえばプレゼント買ってないわね。適当にそこらへんで買ってシュウにでも渡しといてもらえばいいか。






 その日の晩、カズマが虚ろな目で近所をウロウロしていたところを警察に保護されたというのは後日談。



 アヤカよ!


 ヘボヘボ作者が「あとがきが寂しいよう」とか情けない事言ってたから、しかたなく、ほんとーにしかたなくあたしがちょっとしたコーナーでもやってあげようというわけよ!


 題して! 『突撃! 隣が佐々木さん!』よ!


 意味がわからない? そんなのあたしだってわからないわよ!


 そして今日はシュウのところに行くわよ! じゃあ突撃ッ!



「わっ!? 先輩!? どこからわいたんですか!?」


「はいはい、もうそのリアクションは飽きたわ。それより何してんのよ?」


「飽きたって・・・ 宿題ですけど」


「くだらないわね」


「ぇえ!?」


「まぁいいわ。今日はこのへんで帰るわ」


「は、はぁ・・・」


「じゃあね!」


「え、それだけですか!?」


「てぃっ」


「……消えた。うそだろ?」



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