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華やかな神々と人々の庭園  作者: 浅葱
第五部 黎明期から花咲く黄金期へ通ずる道
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第四話 桜の花びらの手紙 

なんで黙ってた…景…俺はお前の親友じゃなかったのかよ!!


(景の家に上がった俺と凛は、寝室で寝る景の元に向かい、凛は会釈のみの挨拶を済ませると、リビングで星川駿の世話をしていた。そして俺は寝室に残り、景に真実の全てを聞いていた)


ゴホッゴホッ…澪、お前本当に変わったよ。六年前のお前は決して…そんな事を口にしなかった。まるで死に急ぐ様な生き方をしていた…そんな奴に…俺と妻の話をした所で興味も示さなかったろ?


(本当にこいつは俺と同い年のくせに、なんでこんなにも遠くに感じる程に背中が大きく見えるんだろうな…?俺よりも先の道を歩き続けている。そんな景に出会えた事を、俺は心の中で感謝していた)


…優姫は…駿を産む事で自らの寿命が短くなる事も惜しまなく…産んだんだ…。そしてあいつが俺と結婚する前に、一人で訪れた地に行きたいと言ってな…


(星川優姫は、自らの命と引き換えにしても、愛する男の人の子を産みたかった。それが自らの命を縮める行為になる事も知りながら、出産を決意したと聞いた。そして彼女は…)


…あの日は…桜が満開の日だった…。天河村に辿り着いた俺と優姫は、湖の辺で二人で腰掛けて静かに山々と桜を見ていた。そこであいつは笑みを浮かべながら、俺の腕の中で眠ったよ…。最後に…ありがとう…と言葉を残してな…


(遠く離れた地の天河村の山の神々に確認すると、返事が返って来た)


≪確かに晴れやかな昼下がりに、湖の辺で夫婦が別れておる。我等もあの出来事は明確に覚えている≫


(山の神々の声は微かに震えていた。つまり、神々が見守る中で、優姫は旅立ったのだと理解出来た俺は、正座して聞いていた。握り拳をした両手を膝の上に置いていた。その時だった。感じた事のない霊体の声が、俺に語りかけていた)


≪…突然失礼致します…星川景の妻…星川優姫です。貴方様のお父君には、先に許可を頂いております。どうか、一時だけ愛する人に語りかける事を、御許し頂きたいです…≫


(俺は静かに目を閉じて、霊界の親父に確認すると、親父は優しく暖かな笑みを浮かべながら、無言で頷いて見せてくれていた。親父の返事に、俺は静かに景に語りかける)


…景、会わせてやるよ…お前の嫁に…。これから起きる事を信じるも信じないも、お前自身が決めろ…


(景に語りかけた後に、俺は優姫に静かに語り掛ける)


…あんたの心残りの言葉を、しっかり愛する旦那に伝えろ!!


(優姫に語りかけると、景の嫁は俺に静かに頭を下げて来た。そして俺は優姫に身体を貸して下がる)


≪…お久しぶりですね…景さん…≫


(声の波長から心優しい女性とわかった。これが景が愛した女性の魂なんだなと、俺は二人の会話に耳を傾け始める)





第四話書き終えました。

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