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あまねの理想

作者: 二階堂あまね

夏休みが明けて二学期が始まった。


学校が始まるのが待ち遠しかったぜ、という者もいれば、あーあ学校なんて永遠に始まらなくていいのに、という者もいるだろう。


そんなことを考えながら、あまねは通学をスタスタと歩いているわけではなく、学校の始業に間に合いそうもなかったので、母親の車で学校まで送って行ってもらっている最中だ。夏休み中の時間間隔が抜けておらず、だらだらと朝を過ごしてしまっていたのだ。


母親はイライラしていた。

あまねのマイペースさにカチンときていたのだろう。


「あーあ、学校めんどくさいわあ、はよ仕事したいわあ」

「何言ってるのあんた、仕事のほうが学校より百倍はしんどいで、甘いこといってんちゃうで」

「でも仕事はいつでも辞めれるやん、中学校は辞められへんで」

「仕事も辞められへんわ、親としての責任があるからな、母ちゃんと父ちゃんは子供を育てるのが仕事や」

「仕事はコロコロ変えれるけど、学校はコロコロ変えられへん。それが真理や」

「あまね!!あんた生意気なこといってんちゃうわ!」


やれやれ、大人は頭が固いでな。

私も大人になったら頭が固くなるのだろうか。

そんな大人は嫌だ。

いつでも子供の目線になって物事を考えてくれる大人の方がなんだかかっこいいような気がする。


私はいつでも子供の味方になりたい。

弱い者を理解してやれる大人になりたい。


そんな理想を抱きながらあまねは教室へと向かった。

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