10話『グランバルト』
グランバルトの過去
グランバルト目線で話が進みます
獣人の村に生まれた俺は毎日平和に過ごしていた
ある日、いつものように森に出かけ狩りを終え村に戻る途中、村の方が騒がしく焦げたような匂いも漂い
いつもと違う様子に慌てて仲間と村へ戻ると、家々は燃え道端に倒れる人々が目に入った。
ー人族の襲撃ー
まだ無事な人がいるかもしれない、と夢中で村の中を走る。村の外れに馬車が止まっているのを見つける、
そこには、人族が数人と馬車に乗せられた村の女性や子供がいた。取り戻すために仲間と共に戦ったが予想以上に人族が多く、数人倒すことが出来たが子供を人質に取られ捕まってしまった。
人間「おい、どうする?殺すか?」
人間「やめろ、ただでさえ少ねぇ成果なんだ1匹で
も多い方がいい」
人間「男でも獣人は需要があるからなぁ」
と、そこで意識を失い目が覚めると奴隷商で奴隷になっていた。それから5年、売買を繰り返された。
俺を買ったある貴族は、見世物だと魔物と戦わせたり
また、違う貴族の、ストレスの吐け口にされたり
そんなことを繰り返され5年、俺の体は欠損だらけで
獣人族の誇りである耳まで失った。
奴隷商に戻されたあとは、奥の薄暗い部屋に押し込まれこのまま死ぬのだと諦めていた時その人物は現れた