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破壊神の剣が装備できません  作者: にゃろん
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「それではレイナとリュカの鑑定の儀式を行います」


 孤児以内の祈りの間の中には、先生とレイナとリュカの3人だけだ。先生は両手に大きな水晶を持っている。これが鑑定の水晶だろう。


「まずはレイナさんの能力を鑑定します・・・」


 先生は水晶越しにレイナを見る。


「レイナの能力は腕力増強ですね。この能力は、文字通りの腕力を増強する能力です。無能力だった、ものが能力を得るには並大抵の努力ではありません。長い間、努力に努力を重ねたことでしょう」


「私、能力が身についていたんだって!無能力ではないんだ!」


「良かったね。レイナ・・・」


 レイナとリュカは抱き合って、喜びを爆発させた。腕力増強は高ランクの能力ではないが、無能力であることで悩みに悩んでいたレイナにとっては、思いがけない最高の結果だった。不安から解放されたレイナは陽気さが戻り、


「リュカ、不安もなくなったし、これから夜の祭りを2人で楽しまないかい?」


 2人で肩を組みながら祈りの間を出ようとする2人に先生は、


「こらこら、嬉しくて舞い上がるのは良いけど、孤児院は夜間外出禁止ですよ。それにリュカは鑑定の儀式も終わってないですよ」


 すぐにでも祭りに繰り出したかったが、リュカも渋々、鑑定を受けることにした。先生が鑑定の水晶越しにリュカを見る。


「リュカの能力は・・・魔法の才能ですね。才能をしめした魔法の系統は・・・火、水、風、土、光、闇の6系統・・・6個の魔法を覚えることができます・・・えー!凄すぎて、頭がクラクラしてきました。6系統ということは全ての系統が使えるということで、歴史の中でも数人しかいないレベルです!」


「リュカ、おめでとう!すごい能力だよ!王様にスカウトされるかもしれないよ!」


 先生とレイナは超レア能力の発見で大興奮だが、リュカの望んでいた能力とは違っていた。


「薬学か栄養学か、学者系の能力が欲しかったけど、思い通りにはいかないものですね・・・まあ、贅沢も言っていられないし、切り替えていくしかないか」


「よーし、今日は私とリュカの儀式が無事に終わったお祝いだね。夜の祭りに繰り出そう!お金は無いけど、葉っぱと木の実はたくさんあるから、食べながら夜祭見物だね!」


 2人は改めて肩を組みながら祈り間を出て行った。


「あのー、孤児院は夜間の外出禁止ですよー。まあ、今日の結果を聖女教本部に伝える必要があるから、2人聞かれたくないこともあるし、外出してもらったほうが都合は良いですけど・・・ぶつぶつ・・・」


 すでに孤児院を飛び出した2人には、先生がぶつぶつと呟いている言葉は聞こえていなかった。


 祭りに戻った2人は夜の祭りの雰囲気を満喫した。ランプや松明が照らす屋台は幻想的で、周りの大人のカップルたちの寄り添う様子が目に入り、リュカの鼓動も早くなる。リュカはそっと手を伸ばし、レイナの手を握った。


「今日はお祭りだし、儀式が終わったお祝いだから特別だよ」


 レイナの言う特別の意味はリュカには分からなかったが、いつもより少し2人の距離が近い気がする。祭りの中心である、破壊神の剣の前までたどり着いた。剣の周りには、剣を抜く順番待ちができていて、村人や観光客が楽しそうに巨剣に挑んでいた。2人も行列に並び、巨剣を見上げる。松明の明かりに照らされた剣は、いつも以上に大きく見えた。巨漢の大男が剣に挑み、子供たちが10人がかりで剣に挑み・・・徐々に行列が進み、2人の順番になった。


「今日は2人で挑戦しよう」


 レイナとリュカは2人で破壊神の剣に手を伸ばした。


「今日の、12歳の私の力では叶わないけど、いつかこの剣を抜いてみせる」


 レイナは巨剣とリュカに誓った。剣を見上げるレイナは見とれるほど奇麗で、頑張り屋で、脆いところもあって、リュカにとって大好きでどんなことをしても助けたい存在だ。


「僕はレイナの願いを叶えてみせる」


 2人は破壊神の剣の前で誓い合った。

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