ろくわ
ぶ、ぶっくまーくがついておる!
評価とかカンケーなく読んでもらえたのがわかるだけでも嬉しいものですね。
俺は首を横に振って質問がないと言う。
「では次に、ランクや依頼について説明をさせていただきます。冒険者のランクは下から、F・E・D・C・B・A・S・SSと言うように分かれております。
このほかにSSSと言うランクがありますが、こちらは何か偉業を達成した方のみが慣れるものなので、普通ではなることはできません。
F~Cまでが下級冒険者、B以上が上級冒険者と呼ばれております。
下級冒険者の場合3ヶ月に一回は自分のランク以上の依頼を達成させていただかないと、それまでの登録を破棄、また再登録していただかないといけなくなります。
その際はまたFランクからのスタートとなります。
上級冒険者の場合は3ヶ月に一回のルールはなくなります。また、上級冒険者からは指名依頼が来るようになります。指名依頼は断ることは可能です。
しかし、一度断ってしまうとそれ以降指名依頼が来ない場合もありますので注意してください。
そして緊急依頼と言うものがあります。こちらは下級冒険者の場合は任意で、上級冒険者の場合は強制的に受けてもらうことになります。
主に緊急依頼は魔物群衆などの発生や戦争などの国の危機、街の危機に陥った際に発生することになっております。
この緊急依頼を断ると罰則が伴います。最悪の場合死刑になることもあるみたいです。
ここまではよろしいでしょうか?」
俺はうなずき先を促す。
「次に、ランクの上げ方の説明をさせていただきます。ランクは下級冒険者の場合依頼を達成していけば自動的に上がっていきます。
依頼にはランクによってそれぞれポイントがあり、そのポイントを貯めていき一定以上のポイントを超えるとそれに応じてランクが上がっていきます。
そして、CランクからBランクに上がる際には試験を受けていただくことになります。その試験に合格すればBランクに昇格、晴れて上級冒険者の仲間入りと言うことになります。
試験はBランクになれるだけのポイントがたまり次第好きな時に受けることができます。ここまでが下級冒険者になります。
次に上級冒険者の説明をさせていただきます。Bランク以上になりますと普通ではランクを上げることができません。
Bランク以上になるとランクごとのランキング方式になります。3ヶ月に一回ランクごとの武道大会が行われ、その結果によりランキングが変動します。
そのランクごとのランキングの1位~5位までがランク変動をかけた勝負をすることができます。
逆にランクの下位5名はその自分の下のランク1位~5位までと勝負をしなければならなくなり、そこで負けてしまうと勝った相手とランクを交代することになります。
例えで言いますと、Bの1位とAの下位1位が戦い、B1位が勝てばA下位1位とランクを交換、逆にB1位が負けるとそのままのランクになるということですね。それは他の2位~5位のかたも同様になっています。
また、BランクからCランクに落ちることはありませんが、ずっとBランク下位にいますと依頼を回してもらえなくなることもありますので気をつけてください。ここまでで質問はありますか?」
ここまで聞いていたが後半の部分は俺には不要な説明だった。
今の説明を聞いて、Cランク以上に上がるつもりはない。
試験を受けようとはおもわない。
「上級冒険者に上がらず、下級冒険者でずっとやっていくことはできるってことがわかりました。緊急依頼が発生した場合は下級冒険者の場合任意となっているので断っても罰則等はないってことですよね?」
俺は戦争なんてめんどくさいことに首を挟むことはしない。
上級冒険者になった際に強制されるのであればなる必要はない。
魔物群衆が発生したところでかかわる理由がなければ俺は手を出すこともしない。
「はい、下級冒険者の場合は任意となっておりますので断ったところで罰則を受ける必要はありません。ですが、街のため、国のためになることがほとんどなので断る人はあまりいませんし、断ったことにより誹謗中傷を受ける場合もありますのでそこはお気を付けください」
俺が上級冒険者にならないこと。
緊急依頼を受けないこと。
シロをみてから俺を見てにこりと笑ってそう言ってくる。
シロのためにそれをしないとでも思ったのだろうか?
「はい分かりました。気を付けます」
「では次は依頼について説明をさせていただきます。依頼は自分のランクの一つ上までは受けることができます。またパーティーの場合はそのパーティーランクに伴い依頼を受けることができます。
例えで行ってしまうと、パーティーランクがAのところにFランクの人が入ったとしても、Aの依頼を受けることができてしまうということです。
依頼のランクによってポイントが高いのでこの手を使ってすぐにFからCにランクを上げる人は少なくありません。しかし、そのような上げ方をした人は実力が伴わないのでそれ以上は上がることはほとんどできていません。
ギルドで斡旋する場合はそのような人物を進めることはありませんが、個人的にパーティーを組まれる際はそのことにも気を付けていただく必要があります。
受けた依頼を失敗してしまった場合は罰則金をお支払いいただきます。それが支払われない場合、奴隷に落とされる場合もありますので自分の身の丈に合った依頼を受けることをお勧めいたします。
また、冒険者同士のいざこざなど、ギルドは不干渉です。そこだけはご注意ください。以上で説明を終わらせていただきますが、何か質問などはありますか?」
「特にありませんね。ありがとうございました」
お礼を言いながらペコリと頭を下げる。
「いえいえ、こちらも仕事なので。先ほどギルドは不干渉と言いましたが、なにか困ったことがあればギルドに相談してください。基本は不干渉ではありますが、ギルドで解決できることもありますので」
「はい、わかりました」
笑顔でそう言ってくる。
この人も何だかんだいい人だなと思いながら、その場を後にして買い取りカウンターに向かう。
買い取りカウンターにはエミリアさんがすでに座って待っていた。
「お待たせしました。無事登録することができました」
俺は先ほど受け取った冒険者カードに魔力を流してからエミリアさんに渡す。
「お待ちしてました!はい、カードの確認しました。ありがとうございます」
カードを受け取ったエミリアさんは表の情報を確認し終わるとカードを返してくる。
「それでね、さっきの素材の金額は全部合わせて365,000Rになりました!それでこの白金貨3枚、金貨6枚、銀貨5枚になります。さっきの銀貨5枚はこれから返金させてもらうね?」
そう説明しながらカウンターにそれぞれの硬貨を並べていく。
その後にカウンターの上に置かれている銀貨5枚だけを回収した。
「詳細は、牙が非常に珍しいものだから白金貨3枚、毛皮が金貨3枚、魔石が金貨2枚、爪が金貨1枚に銀貨5枚になっての、合計が365,000Rだね。こんな感じだけど、クロ君は大丈夫かな?」
「はい、構いません。エミリアさんありがとうございます。貴女のおかげで手数料も払うことなくすみました」
頭を下げお礼を言う。
「それは気にしなくていいんだよ!それでなんだけど、この素材の魔物、サーベルウルフなんだけど…これはどこで出てきた魔物だったの?これってクロ君一人で狩ったんだよね?」
「それはですね、ここの街の南方向に100㎞以上行ったところに森があるんですが、そこの森の中で出てきましたね。もちろん一人で歩いていた時に出てきた魔物なので一人で狩りましたよ?」
そう何でもないように聞かれたことに対して正直に話す。
特に秘密にするようなことでもないからな。
「そ、それは…そこはね、魔獣の森って言われてて、とても危険な森なんだよね…ランクB以上の魔物がいっぱいいるから、近づかないほうがいいかなぁ…あははは…」
「そうなんですか、知らずに歩いていましたね。シロのために早く街に着きたかったもので、まっすぐ森を抜けてしまいました。これからは気を付けます。ほかには聞きたいことはありますか?」
「あ、大丈夫だよ。うるさく話を聞いてごめんね?クロ君が持ってきた素材が珍しくてさ。仕事上聞いとかなきゃいけないことだったからさ!」
「大丈夫ですよ。ではこれで失礼しますね。色々ありがとうございました。また何か素材を入手した時は持ってきますね」
そう挨拶をしてその場を後にする。
俺が出した素材は適正価格なのだろう。
ピンハネされてるような嘘はなかった。
まぁ、エミリアさんがそんなことをするとは思っていなかったし、もしもされていたとしても特に気にしなかったが。
俺は魔法で常時、嘘を言っているのか分かるようになっている。
長い間この世界にかかわることをやめていたので、何が常識で何が非常識なのかなど分からないことが多い。
言ってしまえば、自分が異質すぎて俺には普通の人の常識が分からないのだ。
とにかく、冒険者ギルドでの用事も終わり、お金も手に入れた。
後は、宿をとってご飯にしよう。
そう思い出口へと向かうと3人の男が道をふさいできた。
「ちょっと待ちな坊ちゃん、話がある」
俺は溜息を吐きながら思った、テンプレか、と。
またふつかごですかね。