出会い ~encounte~
急ぎで書きました。
「よかった…大丈夫みたいですね」
一体誰だろうか?ぼくはとりあえず初めて人に出会えた
喜びを抑えて相手のことを探ってみた。
「あの…あなたは?」
「私はベアウと申します…あなたは?」
「あっ、すみません。相手に聞く前に自分から自己紹介しなきゃいけないのに急に聞いたりして。ぼくは熊野幸人です。ベアウさん、よろしくお願いします」
焦って早口になってしまった。ちゃんとベアウさんに伝わっただろうか。
「クマ……さん?よろしくお願いします」
やはり伝わっていなかった…
「あの…くまじゃなくてく ま の さ ち とです」
「あっ、ごめんなさいクマトさん」
えっ、これでもダメなの?
「あの、せめてサチトで覚えていただけますか?」
「あっ本当にごめんなさい…サチトさん?」
「はい」
やっと伝わったようだ。それはそれでよかったけどまだ少し不安が残っている。だってまだこの人以外に出会えてないからだ。とりあえずこの近くに町や村がないか聞いてみることにした。
「あの、この近くに町などありますか?」
「あ、それなら私の家に来ませんか?」
家…ということは…まさか…?
「近くに…町あるんですね!」
「いいえ。ありませんよ」
は?無い?確かにそう聞こえた。
「えっ、じゃここからベアウさんの家ってどのくらいの距離があるんですか?」
「大体四キロから五キロ程度の距離ですよ」
ならなぜ今ここにいるのか?気になってしょうがなくつい聞いてしまった。
「なら一体どうやってなんのためにここへ?」
「ただの散歩ですよ」
散歩で四、五キロって…何者なんだこの人は…
「とりあえずベアウさんの家のある町まで案内してもらえませんですか?こんな何もないところじゃ迷子になりそうで…」
「はい。わかりました。ついてきてください」
でも…これから四、五キロ歩くのか……辛いな…ってあれ?何か聞こえたような…
「あの…ベアウさん?」
「はい。なんでしょうか?」
「今何か聞こえませんでした?」
「そうですか?私には何も聞こえませんでしたよ」
「そうですか…」
なら気のせいか、とそう思ったとき何かが木々から現れた。あれは一体…」
「ベアウさん、これは一体…なんですか?」
「これは他の国が私たちの国に送った生物兵器です。私たちの国ではモンスターと呼んでいます」
生物兵器……モンスター…とは一体…そしてこの国では一体何が起こってるか…気になってきた。その前にこの生物兵器をどうするかが最優先だ。
「サチトさん…ちょっと待っててください」
「え、あっ、はい」
そう言うとベアウさんは何かを取り出した。あれ?あれは紛れもない…日本刀だ!でも……何で若そうなベアウさんが持っているのだ…拳銃や剣は法律では禁止されているはずなんだけどな……
そうこうしている内にベアウさんは生物兵器と日本刀で戦っていた。ベアウさんの日本刀が少しずつだけど炎を纏っているように見えた。と思うのと同時にベアウさんが何かを唱えた。
「秘技、狐火!」
「狐火…ってまさか…あの狐火!?」
ベアウさんの剣が完全に炎を纏った。そして生物兵器に斬りかかった。すると生物兵器は燃え始めた。すごく熱そうだった。
ベアウさんが戻ってきた。
「あとは自然に墨になります」
「なんで生物兵器がいるのですか?」
「町についてから話しましょう。それよりここらへん一帯は生物兵器が出る可能性があります。危険なのでとりあえず離れましょう。掴まって」
とりあえずベアウさんの手を掴んだ。するとベアウさんはまた何かを唱えた。ただし今回は無言で。
「気を付けてください。風圧がとても強くなるので手を離すとどこかに飛んでいってしまうから」
「はい。わかりました」
と、言ったのと同時にすごい風が体全体にあたっていて少しだけ痛かった。が、我慢した。すごい速さでベアウさんは走っていた。風圧も慣れているようだった。
「つきましたよ。では私の家に案内します」
そうこう考えている内に町についたようだ。
「はい…」
少し疲れた。なぜだろう…掴まっただけなのに疲れるなんて。とりあえずベアウさんについていくことにした。
今回は話が多かったです。
読みにくいと思います。ごめんなさい。
おかしいと思う点、不明な点はご指摘ください。