1話
新しく書かせてもらっているやんぼすというものです。
今回の話は元々は東方の為に書こうと思っていましたが独立して書くことになりました。
大昔の太古
陸が出来て一時ののち、地上には様々な生命が生まれていた。
あるものは四足で肉食で凶暴なもの、あるものは翼をはやし空を我が物顔で飛んでいた。
その中に1つ、他とは違う生き物が生まれた。
その生き物は見た目が丸く空中をぼんやりと光り輝きながらゆっくりと浮上していた。ゆっくりと動くそれは周りからみたら恰好の餌なのにも関わらず誰も気付かないかの様にその存在を無視いていた。
その存在は何もすることなくただただ其処にあり続けた。雨が降ろうとも嵐が来ようともその存在が動くことはなかった。
やがて数万年の時が流れ、その存在に意思が芽生えた。
初めて行った行動は捕食。それまでただ漂っていた球体は何の前触れなく瞬時に動き出した。
近くにいた小動物に気配もなく近付き一瞬にして牙をむく。先程までの光り輝く球体とは異なり長細く蛇のような形状に変わり、気配を消し俊敏に相手に近付くそれは本能的に狩りの基本を分かっていた。
仕留めた獲物を食いながらもその目はギラギラと光り次の獲物を見定めていた。
森の中に起きた小さな異変に気付くものはいない。今までとは全く異なる怪物が生まれてきた事を…
数週間後、辺り一帯に動くものは存在しなくなっていた。森林はなぎ倒され大地は削り取られ陥没が、数週間前とは打って変わり無残な状態なったその一帯、それをしたものはもうこの地にいなくなっていた。
目覚めた怪物は最初の獲物を皮切りに辺りの生物を全て捕食してしまった。それは空腹であるがための捕食か、それとも本能によって命令された別の目的での捕食名のかは不明だが、辺り一帯の生命を喰らい終った時、化け物に自我と理性が生まれた。
ココハドコダ?オレハナニヲシテイル?
化け物には記憶が無かった。自分が何者かどうやって生まれたのか。しかし知識と呼べるものはある程度あるらしく、化け物は考えていた。
ハラガヘッタ クイモノガホシイ ココニハイナイ ドコダ モットオオキナバショヘ エモノヲサガセ
化け物はそれから彷徨った。ある時は森林の奥深くへ、ある時は火山の麓へ、化け物は歩き回り学習をしていった。
火山の近くで見付けた火を使えば食べ物が美味くなる。森にある枝やツタを使い罠を仕掛ければ自分で動かなくても勝手に獲物が捕らえられる。
化け物は知恵を身に着けた。化け物は自分の中にある不思議な力に気付いた。体から外に出せるその力はまるで体の一部分のように扱え、またその力は物体に触れれることもできた。
(この場所での狩りはそろそろ終わりか、名残惜しいがこれ以上狩りを続けるとまた全滅しちゃうからな)
生まれた時よりも考えやすくなった頭で化け物はこれまで幾度となく狩った経験からこれ以上の狩りは生態系のバランスに影響すると考えていた。
凄まじい成長を遂げている化け物は今後の行く先を考えていた。
(違う森を探すか?いや、この辺りは大体回ったしまた火山に行くか?いやいやあそこは殆ど食い物がないしなぁ)
一人ウンウンと頭を抱える化け物だが、暫くしてようやく考えがまとまった。
(そうだ!海原に行こう!まだ行ってなかったしどんなものか様子見だな)
こうして化け物の行く先が決まったのである。
新しく書かせてもらっているやんぼすというものです。
今回の話は元々は東方の為に書こうと思っていましたが独立して書くことになりました。
今後、神が出てくる予定ですが日本神話の神をだすか全くオリジナルか迷っています。
たぶん日本をある程度モチーフにしたオリジナルになるのではないかと思っています。是非とも暖かい目で見ていただければと思います。