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6. 怒っていいですかね?

 週末の午後、エリィとヨシュアは下町にお忍びでやってきていた。なぜ、下町か、というと今日は平民たちのちょっとしたお祭りがあるからだ。もちろん、お祭りを見に来ただけではなく、別の用事もあったからである。決して、その別の用事がおまけで、お祭りメインなどではない。

 今日のエリィはズボンで、頭はウィッグで特徴的な金髪を隠して柔らかな栗毛の少年となっていた。横に居るヨシュアも仕立てはよいがいつもよりずっと大人しめのシンプルな服にしている。なぜこんな変装をしているのかと言えば、その別の用事のためである。


 下町に入る大通りの少し前で馬車を止め、2人は降りて歩き出した。そこから先は祭りの為に混雑をしていて馬車が通れないからだ。

 今日は慰労祭。所謂、勤労感謝の日のお祝いである。働いてる人を労う為の祭りであるのに、勤労者である者たちが朝から張り切り、休まずに金稼ぎに走ると言う何とも本末転倒な日でもある。エリィたちがいま歩いている場所は広場からまだほど遠いが、楽し気な音楽が聞こえてくるところを見ると、今年も盛り上がっているようだった。


「疲れた」


 まだ5分程度しか歩いていないエリィが、宣言するようにそう言って立ち止まれば、サッとエリィの側に椅子が差し出された。その側にはシャロムが控え、浅く頭を下げている。その姿を視界に居れて小さく頷きながらエリィはその椅子に腰を掛けた。


「”疲れた”じゃないだろ。まだちょっとしか歩いてないだろうか。っていうかシャロム!エリィを甘やかすな」

「……お倒れになりましたら大変ですので。エイリーズ様、お茶をどうぞ」

「ありがとう」

「往来の真ん中でお茶をするな!常識を持て、常識を!」


 騒がしいヨシュアをチロリと見ながらエリィはお茶を一口含む。傍から見れば道の真ん中で椅子に座り、執事に給仕してもらったお茶を飲むどこかのお坊ちゃん。そしてその横でもう一人貴族の青年が説教をしていると言う奇妙な図になっていた。


「ダメだよ、ヨシュア。騒がしい。”いついかなる時でも、落ち着いて一杯のお茶を飲むぐらいの冷静さと図太さを持て”とお父様が何時もおっしゃっていたではないか。親の言いつけを守れないなんて案外常識知らずなんだね」

「……常識が無いヤツに常識を説かれる位、腹立たしい事は無いわー。痛感したわ」


 ヨシュアが壁に向かって額を抑えながらブツブツ文句を言うのをエリィはニヤニヤと横目で眺める。そうして再びお茶を一口飲むと、そのカップをシャロムに渡して立ち上がった。


「ヨシュアは僕がここでお茶を飲むことに反対なんだね?」

「当たり前だろ。っていうかわかっててやってるだろ、エリィ」

「心外だね。でもヨシュアがどうしてもって言うなら仕方が無いよね?今回はヨシュアの顔を立てるよ」

「……嫌な予感しかしない」


 どうみても渋々というよりは嬉々としてと言った表情のエリィをヨシュアは胡散臭そうな目で見つめる。エリィはその視線を気にも留めずに、シャロムの名を呼んだ。


「シャロム、抱っこ~」

「は「おい、待てぃ!」い」


 ヨシュアの静止をさらっとスルーして、シャロムはエリィを抱き上げる。気が付けば先程までエリィが座っていた椅子も、飲んでいたお茶も消え失せていた。流石王宮から派遣された有能執事である。とてもじゃないが普通の執事では真似が出来ない。


「エリィ、なにやってんだ……」

「見ればわかるでしょ?お姫様だっこだよ」

「また始まったのか……。恥ずかしいから勘弁してくれ」

「わかってないね、ヨシュア。黒髪の美しすぎる執事にお姫様抱っこされる少年。これほど素敵なシチュエーションがどこにある?垂涎物だよ。何なら代わろうか?」


 シャロムの腕の中で力説するエリィをヨシュアが”だめだこいつ、早く何とかしないと……”といった感じの憐れむ視線を送っていたが、エリィは全く堪えた様子はない。むしろエリィはヨシュアにもっとこの萌えを訴えかけたい位なのだ。


「エリィ、遊びに来たんじゃないんだからふざけるのはよせよ」

「え?」

「え?」


 一瞬キョトンとした顔を見せたエリィの様子にヨシュアも”遊びに来たのかよ……”っと呆れた顔で見返した。するとエリィは別にいいじゃないのよとか言いながらツンとした面をしてプイっとそっぽを向く。その様子を微笑まし気に見ているシャロムの左頬には、未だ生々しい傷跡が3本走っていた。顔を反らしたエリィはその蚯蚓腫れが視界に入ると、少しだけ眉尻を下げた。


 エリィが倒れたあの日、シャロムは馬車の中での会話が聞こえていたと言う。そして、エリィの呼吸音がおかしいのにも気付き、早急に対応しなければならないと彼は判断した。だからこそ、御者から手綱を強引に受け取りスピードを落とさずに学園に走りこんだのだ。シャロムは身分的に許可なく馬車を止めて、中に立ち入ることを許されていない。だからこそ、彼の取った行動は苦肉の策だったと言えよう。学園につけば馬車を止めて扉を開ける事を公然とできるからだ。そのお蔭でエリィはヴィスタから短時間で逃げ出すことが出来たし、ヨシュアの真ん前で止まったために、馬車から出てエリィはすぐにヨシュアに助けを求めることが出来たのだ。

 だが、そのお蔭でシャロムは罰を受けた。王子が乗っている馬車を乱暴に運転した事。学園にスピードを落とさずに馬車を乗り入れた事。この2点でだ。馬車で王子や貴族の令息・令嬢に怪我をさせる危険があったからである。罰則としては鞭を3回受ける事であった。これは王族を危険にさらした罰としては異例の軽さである。王子が怪我をしなかったこと、他にも怪我人が居なかったこと、そして主人であるエリィを必死で助けようとした彼への擁護の声が大きかったためだ。

 減免されたシャロムはあえて顔に鞭を受けることを選んだ。背や手、足など体を動かすときに痛む恐れがあるからだ。そうなれば護衛の任に支障が出る時があると彼は考えた。仮にとっさに動かねばならない時に痛みが走り、その瞬間の行動の阻害で失敗を犯すなどの危険性を考えた。

 エリィが目覚めてもシャロムが直ぐに姿を出さなかったのは、その鞭跡の腫れをエリィに見せたくなかったからであった。


「ごめんね、シャロム」


 その傷跡にエリィはそっと指を這わせ、先程よりも更に眉尻を下げて謝る。そんなエリィにシャロムは優しく微笑んだ。その表情にはエリィを恨むような雰囲気は欠片もない。


「お気になさらないでください。むしろ感謝したいのはこちらの方なのですから。侯爵様は私めなどの減免の為に心を砕いてくださり、お嬢様もご無事でした。この傷はむしろお嬢様から私へのご褒美……いえ、私の勲章と言ってもいいぐらいです」

「「ご褒美?」」


 思わずヨシュアとエリィの声がハモる。それをシャロムは美しい顔で「そんなこと言いましたっけ?」といった満面の笑みですっ呆けてみせる。その笑顔は幾分恍惚とした表情があるのは否めない。微妙に頬も赤らめているのは気のせいだろうか。

 ふと気が付けば、遠巻きに何人かの町娘がシャロム達をうっとりと見て何事かを語り合っていた。少し頬を赤らめて恍惚とした笑みを浮かべる美しすぎる執事と、そんな彼の頬の傷に指を這わせて、抱きかかえられるお坊ちゃま。なにか”うっとり”な視線の中に”ねっとり”が感じられる気がするのは、本当に気のせいだろうか。エリィが微妙な表情と視線でヨシュアに訴えると、ヨシュアもまるで触れてはいけない物だと言う様に小さく頷いた。


「取りあえず、はやいとこ待ち合わせ場所まで行こう。もう待ってるかもしれないし」

「わかった」

「目立つから降りろよ」

「……はぁい」


 エリィが渋々シャロムの袖をチョイチョイとひっぱると、シャロムは静かにエリィの体を下ろして立たせ、再び歩き出した。







 広場に出ると、それはもう賑やかな様相を呈していた。あちらこちらに飾られた色とりどりの花からは春かと勘違いしてしまいそうなほどの華やかさを感じる。広場の中心では音楽隊が楽し気で明るい音楽を奏で、あちらこちらで酒の入った町人たちが陽気に手を取り合って踊っていた。

 エリィたちはその広場の一角にある、比較的小洒落れたオープンカフェを目指す。人込みで幾分歩きにくくはあった物の、エリィの前にはシャロムが立ち、エリィのために道を開けるように先導する。そのお蔭でさほど苦労せずにエリィはカフェの手前まで来ることが出来た。

 改めてカフェに視線を投げると、そこにはいかにもお坊ちゃんと言った感じの青年が隅の方で隠れるようにお茶を飲んでいた。テーブルの茶器の前にはメニューをわざわざ開いて立てており、その陰に隠れるように背中を丸めて体を小さくしている。そうして、仕立ての良い臙脂のスーツの上に、深緑色のローブを羽織っており、そのフードを手で引っ張って押さえるように目深にかぶりながらお茶をすするその姿は”私はあやしい人です”というのを全身で表しているようであって。周りのお客たちも、その不審人物をチラチラと眺めて……というか、明らかに警戒している。賑やかな広場の一角、その場所だけが微妙な空気が流れている。


「ヨシュア、僕あそこに行くの嫌だ」

「帰るか」

「何言ってるんだよ。ヨシュアが行って何とかして来て」

「あれを?ヤダよ」


 エリィのお願いをヨシュアはにべもなく断ると、エリィは途端に眉間にしわを寄せた。


「あらヨシュア。お姉様の言う事が聞けないの?」

「何で聞かなきゃいけないんだよ。っていうか突然口調戻すな」

「太古の昔から、弟は姉に絶対服従っていうのが掟。その大きな運命にあなたは抗おうって言うのね」

「また意味の分かんないこと言い始めた……シャロム、アレのとこ行って恥ずかしくないようにしてくれって伝えてきてくれ」


 ヨシュアがシャロムを振り返って言うと、シャロムはスッと視線をそらした。どうやら聞こえなかったふりをするつもりらしい。


「シャロム」

「……」

「シャロム」

「……」

「もぉ、仕方ないわね。シャロム、お願いね?」

「承知いたしました」


 エリィが一言そう言えば、シャロムはエリィに小さく頭を下げてフードの男へと近づいて行った。その様子を見ながらヨシュアは不愉快そうに眉をひそめる。最近、シャロムがヨシュアの指示に従わないことが多い。それをヨシュアは不満に思って愚痴を一つこぼすと、エリィはニヤリと笑って見せた。それだけでヨシュアは理解する。エリィの差し金である。


「さて、準備も出来たみたいだし。いきましょ」


 エリィの言葉に再びヨシュアがカフェへ視線をやると、立ててあったメニューは仕舞われ、そこに居た男のフードは脱がされていた。どこをどう見ても普通の貴族の青年と言った感じだ。シャロムはその男の斜め前の席を整えている。座面にハンカチを敷き、背もたれには小さなクッションを置く。そうしてその椅子を静かに引いてエリィが座るのを待ち構えている。エリィは優雅にその椅子へと歩み寄ると、当然のように座った。ちなみヨシュアが座る椅子には何も支度は施されていない。


「ごきげんよう、殿下」

「殿下は止めろと言ってるだろう」


 エリィはにこやかに微笑むと、先程まで挙動不審だった青年、ヴィスタに挨拶をした。ヴィスタは大きさのあっていない眼鏡をしきりに気にしながらエリィに文句を言った。それでも、1週間ぶりにあったエリィに嬉しさは隠せないようではあった。対するヨシュアは不機嫌そのものの顔だ。それも仕方が無い事だろう。ヨシュア的にはヴィスタとエリィを会わせるのは不本意だったからだ。更に今はまだ騒ぎが完全に収まったとは言えない時分だ。会っているところを誰かに見られてまた騒ぎだされたら、面倒なことこの上なかった。だからこそエリィにもヴィスタにも本人と分から無いように変装することにさせたのだ。


「で、どう言ったご用件でしょう?」


 単刀直入にエリィが聞くとヴィスタは「うぐっ」と喉をつまらせたような変な音を出す。そうして慌ててカップを手に取ると、残っていたお茶を一気に流し込んだ。王族の癖に余りにも優雅と言えないその所作を見て、エリィが幾分ジト目になったのは致し方ないだろう。おまけに、まるでトイレを我慢している小学生の様なモジモジっぷりにエリィはため息をこぼした。


「えっと……その……」

「10文字以内で簡潔に述べよ」

「す、すまなかったと思っている!」

「3文字オーバー。失格。それでは殿下、ごきげんよう」


 ガックリと肩を落としたヴィスタを気遣う事もなく、ニッコリと微笑んだままエリィは席を立つ。そんなエリィの服の袖を、慌ててヴィスタは掴んで引き留めた。


「リズ、先日はすまなかった」

「手をお離しください」

「……でも俺はお前が本当に好きなんだ!だから、お前と恋愛がしたいんだっ!」


 一瞬、水を打ったように辺りが静まり返った。思いの外ヴィスタの声が通り過ぎたのが悪かったのか、それとも元々ヴィスタが奇妙な行動で視線を集め過ぎていたのが悪いのか。はたまた、シャロムやヨシュア、エリィやヴィスタの美貌で視線を集め過ぎていたのか。その時カフェに居た客や従業員が一斉にエリィたちを凝視した。

 その瞳に映っているのは、少年(おとこ)に愛を乞うている青年(おとこ)の姿。そして、少年の横に立ち、縋る青年を絶対零度の眼差しで見下ろすお仕着せを着た黒髪の美青年と、テーブルに頭を抱えて突っ伏しているもう一人の青年。

 その光景が周りに与える誤解を認識して、エリィはブルブルと震える手で袖をつかむ指を一本一本引き剥がしていく。その表情はもはら虫けらを見る様な雰囲気すら醸し出している。


「僕は、ですね。こんな話を聞きに来たんじゃないんですよ」

「リ、リズ?」

「どうしても謝罪をしたいと言うので参りましたが、見込み違いだったみたいですね」

「ちょっと待ってくれ、リズ。俺はどうしても気持ちを知ってもらいたく……」

「僕はね」


 ヴィスタの言葉を遮る様にエリィは声を上げた。ヴィスタを見る目はやはり冷たい。


「空気の読めない奴も嫌いなら、ぐずぐずしてハッキリしない奴も嫌いだし、相手に恋愛を強要する奴も嫌いなら、嫌がってる女性に無理やり抱きつく奴も嫌いなんですよ。……でもね、一番我慢ならないのは、同じことを繰り返す学習能力のない馬鹿なんですっ」


 服にかかった最期の指をつまんで引き剥がし、わざと高い位置からテーブルへ叩きつけるように離す。そして、少し皺の寄った袖をパンパンと叩いて伸ばした。


「そ、それは……俺の事を言っているのか?」


 意図せず掠れた声でヴィスタが問えば、エリィはニッコリと微笑んでみせた。だが、全く目が笑っていない。そうして立ったままでいるエリィの背後にヨシュアは歩み寄り、両肩に手を置いて、落ち着かせるようにポンポンと叩いた。ヨシュアが「まぁまぁ」と小さく声をかけると、エリィは渋々と言った感じで再び椅子に腰を下ろした。


「リズ、それは俺の事を言ってるのか」


 膝の上に置いた手を握りしめながら、ヴィスタは幾分青ざめた表情と固い口調で問う。するとエリィは気分を落ち着かせるように視線をそらしながらウィッグの髪を撫でつけた。既に周りはエリィたちには興味を失った様に、再び祭りを楽しみ始めている。エリィも早くその喧噪の中に混じって楽しみたかった。自分勝手だとは思うが、興味のない話にいつまでも囚われていたくなかったのだ。


「自意識過剰?それとも被害妄想でしょうか。殿下の事だなんて僕は言ってませんよ」


 冷たくそう返され、ヴィスタは落ち込んだ様に俯く。エリィも視線をそらしたまま合そうともしない。その2人の様子にヨシュアは深々とため息をついた。普段は結構大人びている部分が多々あるはずなのに、時々エリィはこうやって、まるで子供のように拗ねる。そのスイッチはその時々で様々だが、今回はやはり祭りに参加したくてウズウズしてたのが敗因だったと思われる。そんな時に、モジモジ話を引っ張られ、挙句の果てに腕に縋ってエリィが今一番忌避している話で足止めを食らえば仕方が無いともいえた。


「よし、こうしよう」


 ヨシュアが微妙な空気の流れるテーブルの上に人差し指を突き出して2人の注目を集める。とにかく、エリィの気をそらすことが先決だった。比較的エリィは頭の切り替えが早いタイプと言えば聞こえはいいが、気を散らしやすいので、一回楽しいと感じさせれば怒っていても忘れてしまう傾向にあった。それならば、元々エリィが楽しみにしていた祭りで気を反らせるのが一番なのだ。


「3人で祭りを見て回りましょう。費用は殿下もちで。殿下、いいですよね、それで?」

「あ、ああ……」

「エリィもそれでいいよね?それで前回の事は謝罪を受け取ろう」

「……」

「エリィ、無料(タダ)だよ。無料(タダ)で楽しめる」

「……わかった」


 エリィは不服そうに頷いてみせたが、実際は全然不服じゃないのをヨシュアは知っている。なぜかエリィの大好きな言葉は”無料(タダ)”なのだ。侯爵家である以上お金に不自由した事は無かったはずなのだが、何故かエリィは無料とか奢りとか言う言葉に弱い。貴族の令嬢としてそれはどうなのかと思うが、エリィを操作する一番簡単な手なので、ヨシュアはあえて咎めようとはしない。現に、いまも口を尖らせつつも視線がせわしなくあちこちを飛び回っている。ヴィスタを同行させるのは不安ではあったが、次期王になるヴィスタを余り無下にするわけにも侯爵家としてはいかなかった。

 そうして、やっと機嫌を直してきたエリィに胸をホッと撫で下ろし、ヨシュアは立ち上がった。それを合図にするかのように、ヴィスタもエリィも立ち上がる。辛辣な意見をエリィから受けた分、ヴィスタの表情は幾分青ざめてはいたが、ヨシュアの提案に心底ホッとしていた。先程までの悲壮な顔から大分回復したようではある。相変わらず立ち直りの速い王子だと感心しながら、ヨシュアはエリィを連れ立って歩き始めたのだった。








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次回もお祭り編です。

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