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カメに誘われて

 前に、凸沢には2つ漁港があるといった。1つは旧港、もう1つは10年前に完成した新港である。現在はすべての船が新港に移動して、旧港は釣り人の聖地となっている。相当沖まで突き出た防波堤の付け根には広大な駐車場がある。昔は漁師が網の整理をしていたそうだが、今では高い岸壁が防波堤の付け根以外の大部分を囲っている。所々にはしごがかかっていて、岸壁の上から釣りをすることもできるが、大きなテトラポッドが足元からずらりと並んでいて危ない。

 ここが、最近ではソーレーン連邦機械兵との戦いの場所になっている。新港の空母や軍艦の破壊を目的としているが、新港の沖から侵入すると見つかりやすいので旧港からわざわざ侵入しようとしているらしい。

 

………凸中卓球団パーティーチャットルームでの会話(2013年4月24日PM7:14~)………

Ω:おい、海篤よ。

k提督:なに?

Ω:最近何か釣ったか?

k提督:まだだね。そろそろソイとか釣れると思うけど。

Ω:ぶっこぬかないといけない大きさか?

k提督:いや、小指でも上がるわww

あおe:おーい、1年生たちー!

摩擦:なんですか?

結菜:なんですか?

齊藤s:はいはい。

suzumi:なんでしょうか?

Ω:なんですか?

k提督:なんでしょう?

あおe:あ、ちょっと待って例の来た。

suzumi:最近多いですねぇ、特殊才能開化装置起動者用メール。

摩擦:なんかさ、それいちいち長いから何か略称作ろうよ。

Ω:賛成だぞ!

k提督:いいね。

suzumi:特才者メール!

結菜:なんかいいかもその名前w

k提督:いいねww

あおe:出動要請だね、また。どうする、行く?

Ω:行くぜ!!

k提督:俺も行くね。

st:戻ってきたぞ!なんだ?出動要請?だったら行くぞ。

摩擦:行きます!

齊藤s:葵衣行くっぽいしついてく。

suzumi:行くよぉ!

結菜:行きます。

あおe:今ここにいるメンバー全員参加ね。OK、レッツゴー!

………13人中8人でパーティー結成、全員退室しました………


 ん?外が騒がしい。てことはまた機械兵が来たのか?少しのぞきに行くか。

 僕がのぞきに行くと、すごい光景が繰り広げられていた。神速師の短剣がものすごい速さで敵を切り裂き、稲光が敵をぶっ飛ばしている。勝負は一瞬でつき、ほとんど目に焼き付けることができなかった。けど、やっぱすげぇ…。

 すごいものを見た衝動で、家に帰らずにふらりと僕が子供の頃から好きだったある場所に向かった。中学校のすぐ裏手の細い道をさらに山の方へ登る。お、よかったまだ明かりついてた。森の中の細い道。1本だけ街灯があり、池を照らしている。池の周囲に白い花が咲いていて、心が落ち着く。昔、母親と散歩しながら見つけたのだ。夜に来たのは2回目で、その時にさらに心奪われた。自転車を路肩に停め、池の周囲を歩く。カメがのそりと出てくる。今日はいつもよりもたれ目で、何か僕を誘っているようだった。小魚が妙に跳ねまくって、幻想的な風景である。足元のカメを撫でる。光がおぼろげになり、カメが鳴き声をあげる。えっ!?カメって鳴くの!?その声は耳の中で響き、僕を眠らせた。ふわぇぇ………??何が、起きてるんだ………???

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