自爆システム
私は研究所を設けた。もしもの時に備え、建物に自爆システムを組み込んでもらった。
業者が言う。
「手順が少々ややこしいので、途中まで実際にやりながら説明します」
「ふむ」
「まず、このパネルで指紋認証です」
「こうか」
「はい、次に静脈、虹彩、暗算、好きな食べ物」
「――ホヤ、と、まだあるのか?」
「まだまだ、次は好きな女性のタイプ、幼少期のトラウマ。嘘は検知されますから正直にお願いします……」
20分後。
「はいOKです、それで――」
「もう! いい加減にしろ!」
その時、博士の怒りと共に研究所は爆発した。
真っ黒になって立ち尽くす2人。
「……最後、博士の怒鳴り声で作動します」
「……だろうな」