第5話 消えたキャラ
第5話です。今まで更新してなかったのは夏休みでぐーたらネトゲしてたからですw
あ、それとウノさん復活参戦おめでとうございました
あぁ、好きなものについて調べて研究しながらゲームをすることが、こんなに楽しいことだなんて。
私がWonderRisk Adventureの存在を知ってからだいたい一か月経った頃だろうか。気が付いた頃には、ワンリスについて調べながらWonderRisk Adventureをプレイする毎日になっていた。あまりにも楽しすぎて、学校から帰ったらすぐワンリスについて調べたりWonderRisk Adventureを起動してはいろんなステージをじっくりプレイするばかり。もちろん、ご飯を食べる時間になったら作って食べるし、翌日が学校なので日付が変わる前までには寝るようにもしている。
けれども、最近は夢中になりすぎて「そろそろゲームを終わらせよう」と思ったころには日付が変わりそうになっている時もしばしば…本当に、ソシャゲの方でもそうなんだけれどワンリスはここまで私を夢中にさせるなんてすごいなぁ。
それもそうだけど、そもそもワンリス好きになる前まで「ワンリスについて調べたり考察して研究したい」だなんて思わなかったから…なんだか、私自身「ワンダーリスク」というネトゲにどんどん魅了されているような気がするな。ワンダーリスクのウィキを読めば読むほど、ワンダーリスクのプレイ動画を見れば見るほど、WonderRisk Adventureをプレイすればするほど知りたいことが増えていく…そうして色々と調べて、疑問に思ったことやわかったことなどをメモしているテキストファイル内の文字数が増えていき、気が付けばたった一つのテキストファイルの容量が大きくなっていった。
今日も今日とで、ワンリスについて調べたり考察したりしながらWonderRisk Adventureでダンジョン攻略をしながらレベリングする一日となっていく。レベリングする理由としては、別にPvPを頻繁にするなんていうようなことではない。ただ、ゲームが下手であるが故にレベルで補ってからダンジョン攻略をした方がいいのではと思っただけだ。…とはいえ、もし日本中のみんながWonderRisk Adventureのプレイを始めたらきっとみんなPvPをするだろう。あの動画みたいに、日本人どうしでチャットしながら対戦をしたりダンジョン攻略をしたり…そのためには、周りに負けないくらいのレベルが必要になると思っている。もちろん、日本でのWonderRisk Adventureの先駆者の一人として活躍できるならばそれにふさわしいレベルにもならなければいけないのだからな。といった理由で、私はひたすらWonderRisk Adventureでレベリングを続けているのであった。
PvPと言えば…数日前に一度やってみようと思いPvPで部屋を作ってみたら、レベルが三桁と、かなりレベリングされた「薩摩 アリス」という水色の科学魔導士キャラを使う人が部屋にやってきたんだよね。途中で「鳴海 雷斗」という拳銃キャラに変えてきたけれど、そのキャラのレベルも三桁だった。もちろん、相手が強いしプレイも上手っていうのもあるから全敗だったよ。でも、その人はなぜか一戦が終わったらまたやろうとすぐに準備OKにしてくるんだよね。おかげで、次の日は学校があるというのに日付が変わってもプレイすることになっちゃって大変だったなぁ。楽しかったし、何なら何戦かに一度だけれど倒すこともできたからまぁ、よかったっちゃあよかった…かな?
世界は強豪だらけ。そりゃあWonderRisk Adventureが配信されてからもうすぐで三年目。相手がガチ勢でも廃人でもなくたって、毎日コツコツとやっていれば例えゲームが下手でもレベルは三桁になって強くなってるはずなんだよなぁ。そう考えたら、三年前にWonderRisk Adventureを知っていたらよかったなと少し後悔しちゃう。せっかくPvPをやるならば勝ちたいし、下手であるが故に勝てなくても一度は倒したいからさ。
「ゲームオールスター大乱闘」…通称ゲムオルっていう、いろんなゲームのキャラが集まって戦うゲームはCPUキャラと戦って対戦の練習ができるようなものなんだけれど、ワンリスはそんなゲムオルと違って対戦練習ができるような感じではなさそうだから、PvP対策が難しそうなんだよなぁ。一応、練習モードはあるけれど…
となれば、やはりPvPをするならばウィキでいろんなキャラの長所や短所を知り尽くさないといけないよな。そう思い、私はとりあえず日本人の知識ある有志たちが残したウィキのページを開き、各々の特徴から操作性についてまでを隅から隅まで確認することにした。
さすがにWonderRisk Adventureで初登場した「天ノ川 星羅」やソシャゲ版ワンリスからの逆輸入である「黒雪 イルティ」「白虎 真雪」の情報はないけれど、ある程度のメインキャラなら情報があるのでやはり日本のウィキも使えるな。
ところで、このウィキ内にいる「花雲 夏実」って一体どんなキャラなんだろう。WonderRisk Adventureどころか、ソシャゲ版ワンリスにすら出てないキャラだし…でも、WonderRisk Adventureはワンダーリスクの移植版みたいなものだから、ワンダーリスクにはいたキャラなんだろうな。もしかしたら、海外のウィキに、夏実って子のことについて書かれているかもしれない。そう思い、私は新しいタブを開いて、キャラやゲームなどがより詳しく書かれている海外のウィキのページへ飛んだ。
このページの中に、「Natsumi」と書かれている場所があるはず…少し探してみたら、そのリンクを見つけることができた。黒いボブカットに、ピンク色の瞳…ソシャゲ版ワンリスで似たような見た目のキャラは一人もいなかったから、おそらくこの子が夏実という子なのだろう。見た感じ、他のキャラと雰囲気が違っているしそうに違いない。私は、そのリンクをクリックしてページへ飛んだ。
ページタイトルは「Natsumi | WonderRisk wiki」。ページ内の右らへんに書かれている名前は「Hanagumo Natsumi」…間違いない、この子が夏実だ。私は、ブラウザの翻訳機能を使いながら彼女の生い立ちやゲームでの立ち位置、性能などを見ることにした。
ワンダーリスクに出てくるキャラは、そのほとんどが異世界から転生した少年少女で、彼らは作中で「転生者」と呼ばれており、転生者を始めとした少年少女は現代にて起こっている異変を、跋扈する魔物たちを退治しながら解決することを目的に冒険をしている。私の大好きな主人公である蒼や、そんな蒼の幼馴染である「旋律 桃子」という少女も転生者である。一緒に冒険をする少年少女たちの中には転生ではなく、そのまま異世界からやってきた子たちもいて、それが「時崎 ララ」や「薩摩 アリス」…ソシャゲ版ワンリスから登場したキャラで言ったら、先ほども話したであろうイルティや真雪である。もちろん、転生者や異世界からやってきた子たちとはまた別で、全く無関係な普通の子もいる。それが、「鳴海 雷斗」と「葉隠 鴒」だ。
しかしこの子…「花雲 夏実」という少女はそのどちらにも当てはまらない存在であることが、このページ内でわかった。
作中に出てくる転生者は前世の記憶は全くなく名前も前世とは違うものの、その名前は前世を連想させるものとして、そして能力は前世と全く同じものを持って現代に生まれる。作中ではそれが転生者のルールとなっているが、彼女だけはそのルールから外れてしまっていた。
彼女は不慮の事故で転生に失敗してしまい、前世と全く同じ名前で、記憶も一部引き継いで現代に生まれてしまったが故に、精霊を使う能力が稀に暴走してしまう。言わば不完全な転生者となってしまったわけだ。
前世で一緒にいてくれた、種族違いの義兄を探すために現代を彷徨っている少女…という設定となっている。でもゲーム内の本編ストーリー上での活躍は一切ないらしく、彼女はこれまでワンダーリスクで登場したプレイアブルキャラの中で唯一本編ストーリーに登場しないキャラだったらしい。なんだか、不思議なキャラだなぁ…でもそんな子が、なんでモバイル版ワンリスでも、WonderRisk Adventureでも出なくなったんだろう?
そう思ったその時、ページを下に移動してみたら彼女のトリビアについて書かれている項目の中で、このような文章を見つけた。
「夏実のキャラクターデザインは、日本の人気同人フリーゲーム「継ぎ接ぎ未来」に登場するキャラクター「桃夢夏実」をほとんどそのまま利用したものとなっており、このことで盗用疑惑で論争が起こっていた」
「夏実は続編である「ワンダーリスク-異界の扉-」に登場していない、唯一のプレイアブルキャラクターである。一部のファンからは、盗用疑惑によって存在抹消したのではないかと思われている。」
継ぎ接ぎ未来…有名なだけあって名前だけは聞いたことあるけれどやったことない、私の知らないゲームだ。この作品は数年かけて制作されたRPGゲームで、開発開始直後の開発メンバーの中には中学生もいたなんていう噂があるけれど、実際はどうなんだろうか?
継ぎ接ぎ未来の桃夢夏実…確かに名前からして、ワンリスの夏実って子はその子をモデルにしたんだろうと考えることはできる。私と違って、どこにでもいるような名前だし、デザインも普通の少女っぽい感じだから問題なさそうな気がするけれど…
少しきになったので、私は新しいタブを開いて「継ぎ接ぎ未来 桃夢夏実」と検索をした。やはり人気故に、二次創作のイラストや漫画が多い…けれど、どのイラストもワンリスの夏実と同じようなデザインだった。継ぎ接ぎ未来の公式サイト内にあるキャラ紹介ページにも彼女がいて、彼女の公式イラストを見ることもできた。確かにデザインは、ワンリスの夏実そのままだった。
確かにこれは、盗用疑惑を持たれても仕方のないことだし、存在を消してしまっても仕方のないことだろう。…しかし、こんなこともあるんだなぁ。別の大企業の大人気ゲームや大人気漫画のキャラを元にしたのならまだしも、まさかの同人フリーゲームのキャラを元にして問題を起こしていたなんてね。
どちらにせよ、夏実って子の事については残念だったね。きっと、今後どこかで会うことは無いだろうなぁ…
2024年10月12日追記
ワンリスの夏実の名字を「桃夢」から「花雲」に変えました。理由は特にないのですが、とある夢主同士のCPが誕生したことによって着想を得ました。厳密には「花雲」ではないのですがね